プロローグ
バンッ
「なんだこの順位は!!」
「ごめんなさい…」
「まったく…こんな点数をとって…」
「…。」
「見てみろ!こんな上にいるんだぞ!?わかるか!!?」
「はい…ごめんなさい…」
「パパに謝ってどうするんだ!!」
ドンッ
「…っ!」
「こんな成績じゃ何処の高校にも行けないぞ!!」
「…ごっごめんなさ…っ」
「ったく、勉強しろ!!」
バタンッ
「…っふぅ」
少女は髪のゴムをとった。
「やってられるか。」
ベッドに倒れ込む、きしむ音がした。
ピリリリリリリリリ
耳の通信機が鳴る。
やけに五月蝿い音が鳴り響く。
「もしもーし。」{おっ!パパの話終わったかにゃー??}
イヤリングの様なものからは女の声が聞こえた。
「黙れ。ここには無さそうだ。いや、確実にな。」
{まぁーな、あの親じゃあないだろうねぇー。}
「はぁ、只の暇潰しだったって感じかな。」
{んじゃあ帰んの。いいわけぇ?パパ泣いちゃうかもよぉ??}
「そんなの知るか。あんな暴力親父どうでもいいわ、むしろ思いしれ。」
{あっはははは!きっついねぇ。}
「当たり前だ。それぐらいしてやらないとな。」
{そうだね。自業自得ってやつかなぁ。}
「ふっ。じゃあそろそろ、この家からお邪魔しますかな。」
{りょーかいっ待ってる。}
「おー。じゃっ」
ピッ「さてと、じゃっおさらばするか」
少女はベッドから立ち上がると手を合わせた。
彼女の周りを風の様なものが包む込む。
「さようなら…瑞木葉子さん…」
彼女はそう呟くと目を閉じた。
バタバタバタンッ!!!
「今の音は何だ葉…子」
パパは目を大きく開きました。
パパが開いた娘の部屋は只の飽き部屋になっていたのです。
パパはママを呼びました。
ママも目を大きくしました。
二人はその場に倒れ込みました。
二人は目から涙をこぼしていました。