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雷鳴

作者: ゆう

稲光が中心から端へ

大きな光は左右へと散っていく。

かつて沢山の姿を見せた蝙蝠は数を減らしてもなお、飛び続けていることをその日初めて知った。

7月の暑さは年を重ねるごとに増していき、40度に近づいたある夜のことだった。

あなたは私に尋ねた。

いつになったら自分の道を歩き出すの?


わかってるよ。

いろんな言葉を並べてきたけど、ただ怖いんだ。

新しい世界に飛び出すことがとても怖い。

今まで自分の意思で何かをしたことがなかった。

受験だって、恋人だって、全部自分が考えたように見せかけて誰かが手を繋いで連れて行ってくれることを求めたんだ。

その結果がこれさ。

自分で自分の責任を取れない。だからまた相手を見つけてどこかに連れて行ってもらおうと考えている。

今の自分を変えたいと考えるもう1人の自分がいることもたしかだ。

なんとかしなきゃ、このままでは意思のない空っぽの人間になってしまう。

それはもう人じゃない。

だからどちらの選択肢も選ぶことなく何年もの間悩んでいる。

じっと、ね。

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