表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/13

悪い夢


 中華料理の品評会に、卵かけご飯を出すようなことを繰り返していた私が、憎い。卵かけご飯は料理とはなかなか言えない。それを「自信作です!」「誰にも負けない旨さ」とアピールしていたのだ。恥ずかしいを通り越して、何をしているんだ。でも、この世はやり直しがきかない。


 野球がしたかった。約二十年、私は壁打ちをしている。でたらめなフォームで、いつかスカウトされると根拠の無い自信を持って。

 キャッチボールすら、したことがないのかもしれない。

 壁打ちをしつつ、野球が好きな人に声をかけてみて、キャッチボール仲間になる。他の河原でもキャッチボールをしている人達と交流して、草野球をする。試合の回数を重ねて、勝ってゆけばそれなりに観客が集まる。

 私は声をかけようとしなかったのだ。今も愚直に壁打ちをしている。野球は夢のまた夢のまた……。



 悪い夢を飽きるほど見ているのに、まだしがみついている。私は常識を知らないのだろう。


 どなたか暖かい部屋でお茶を飲みながら、話を聞いてくださいますか。私も聞きます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ