光条
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神など信じていなかった。
だが、その日だけは神秘的な何かを感じずにはいられなかったーーー
「いってくるよ、母さん。」
病気で寝込みがちな母親に声をかけ家を出る。
今日も道に死体が転がっている、ここでは別にめずらしいことではない。
都市から流れ出る排水とガスの影響で体は次第に蝕まれ、限界を迎えたものから死んでいく。
日々の肉体労働で体力は残っておらず、気力を養えるような癒しもない。
現状を変えようとする力や気力は最早誰にも残ってはいなかった。
生まれた時からそうだった、だからこれからもそうなのだろう。
漠然とそんな諦めを感じながら日々を過ごしていた。
「お疲れ様でした。」
仕事を終え、母親の待つ家に帰る。
いつも通りの帰り道、特別なこともなくまた1日が終わる筈だった。
突如、都市の上空を中心に空が青白く光った。
「なんだ!?」
突然の光に驚き、光源に目を向けると光が分かれた。
分かれた光は20以上の光条になり、その一つが近くの廃材置き場に轟音と共に落下した。
体験したことない出来事に心臓がドクドクと鼓動していた。
「行ってみよう......」
高鳴る気持ちを抑え、様子を見に行くとそこには遠くから見る都市に似た、大きな機械の球体が転がっていた。
様子を伺っていると球体が震え出し、前面が開いた。
中から出てきたのは黒い髪の12歳ほどに見える少女だった。
少女はこちらにすぐに気づき、開口一番にこう言った。
「我が名はゼニス。 君が望めば力を与えよう。」
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