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カタチなきセカイへ  作者: ツカサマコト
前章
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新たな活動源


 それから物件探しを慎重にした結果、

 カレが社会人4年目、

 カノジョも社会人3年目として新しい春を迎えようとした時、

 一緒に住む場所が決まった。


 それは木造の3LDKのテラスハウスだ。

 お互いの仕事もできる専用の部屋と共有の部屋に

 リビングとキッチンがあって2人で過ごすには十分だ。


 家賃もテラスハウスという事で、

 隣の家と壁を一緒にしている部分もある分、

 少し安めで2人で支払うなら問題ない。


 そして、引っ越しが始まった。

 これからカノジョと一緒の屋根の下で住むことになる。


 引っ越し先の家で先に用意できていたテレビをカレがつけると

 最新技術の特集番組がやっていた。


 「え~ここにいるのは普通の人ではないんです」


 なにやらアナウンサーがリポートをしていた。


 「このアプリを起動して見ると

  このようにリアルタイムでキャラクターに見えるんです」


 いくつかのナノチップを体に埋め込むことで、

 位置情報や高感度センサーなど様々なデータが取れて、

 簡単にアプリで映像を合わせることができるそうだ。


 昔はモーションキャプチャーで機材を体中につけていたが、

 今では、小さなナノチップを入れるだけのようだ。

 そんな過去との技術進化も説明していた。


 さらに、最近のナノチップは食べることもできるほどの安全性もあり、

 機能保障対象がなくなる数年後には、

 古いチップは最終的には体に吸収されて消滅するらしい。

 たとえるなら地球の大気圏で燃えてしまう小さな人工衛星の末路と同じ感じだろうか。


 そんな体にも優しい特殊技術が発明され、

 最近では抵抗感を感じずに手軽な気持ちで出来るようになってきている。


 『たしかに最近は手軽になったよなぁ

  色々なデジタル仮装キャラクターも生まれているし……』


 そんなテレビの番組にプログラマーとしてカレが魅入られているとカノジョの声が聞こえた。


 「ちょっと。テーブルとか届いたから手伝って!」


 どうやらテレビ以外の引っ越し荷物も色々と届いたようだ。


 「えっ、あぁ~今行く」


 カレはテレビの内容に興味を魅かれてきた所で少し躊躇したが、

 テレビをそのままにカノジョの所へ向かった。


 つけたままのテレビでは最新技術の話が続けられていて、

 TVリポーターの声だけが聞こえてくる。


 「えぇ~さて、

  こちらは現在建設中の最新技術を活かした都市型の

  テーマパークのようなものが楽しめる予定の施設地に来たのですが、


  どんな施設になるのかは、まだ全貌不明で謎なのですが、

  プロジェクトQというチームが立ち上がっていて、

  色々な活動をしているそうなので、話を色々聞いてみたいと思います」


 っと誰もいない部屋でテレビの映像と音だけが流れていた。




【次話】 日常と現実


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