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番外編:02 孤独なる神の日常

本編投稿できないなら番外編を書けばいい、ということに気付きませんでした(馬鹿)

ということで短めですが番外編です。

世界を作るとは如何なることか。

最初に作った世界は、さして面白くもないものだった。

まるで線香花火の様に火花を散らし、今際の際に僅かに強く輝いて、酷く短いその歴史に幕を下ろした。

生物は愚か、星の一つすらも出来ずに終わった。


我々が居る宇宙というのは、元来奇跡的な確率の上に成り立つ。尤も、将来ナナシが行き、そしてにのまえ等一行と出会う世界はある神がその確率を歪めたものであるが。

クルーンの様に何段階もの確率をくぐり抜けて、その先にこの世界は存在する。


二度目に作った世界は、ヒト型では無いが知性体が存在した。

彼等はある恒星系の惑星上に住んでいたが、やがて恒星を食い潰した。

生活を豊かに、のスローガンの元、莫大なエネルギーを浪費し、やがてそのツケを恒星に押し付け、それを消費した。

彼等は別の恒星系へ移っては恒星を食い潰し、

また別の恒星系へ移っては恒星を食い潰し、

また別の恒星系へ移っては食い潰し、

また移っては食い潰し、

食い潰し、食い潰し、食い潰し、


やがて、彼等は長い時間……宇宙から見れば僅かな時間ではあるが……をかけ、宇宙のすべての恒星を食い潰した。

途中で個体数増加により二つの恒星系へ別れたのが効いた。

鼠算式に殖えて、喰って、殖えて、喰って、


それは確かに面白いものではあったが、ナナシの求めたものとは違っていた。

それは例えるならば"アリの巣観察キット"を眺める面白さだ。

対してナナシの望んでいたものは映画の様な面白さだ。


当然両者は別物であり、ナナシにとってその世界は失望に値した。残当。


ナナシはまた次の世界を作った。

三度目に作った世界は、またもや失敗だった。

平々凡々と、生物が生まれては絶滅し、星が生まれては死に、そうやって、知性体が生まれぬ間に宇宙はゆっくりと、ゆっくりと大往生を果たしていった。

ナナシはその世界にややも感動を覚えたが、やはりナナシの求めているものは得られなかった。


ここでナナシは再度神々へ問うた。

どうやったらうまく作れるのか。

なんかコツとか無いのか。


答えは唯一つ。


トライ()・ア()ド・()エラー()


誰に聞いても異口同音であった。


慕う相手であるエル兄からも同じ答えが返ってきて、漸っとナナシは納得した。


四度目に作った世界は、三度目と大差なく同じ様な世界であった。


五度目に作った世界は、相転移に失敗して酷く単調な、振り子の様な世界が出来た。


六度目に作った世界は、再び知性体が現れた。待ちくたびれた、とナナシは思う。

然し、その知性体は戦争で、瞬く間に絶滅してしまった。


七度目に作った世界は、一度目と同様線香花火の様であった。


ここいらでナナシは少し休み、他の神の世界を見て回ることとした。

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