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クズ殺しキャラクター短編 TOLE・ALKAMINTEUS・ZERD
トール・アルカムィンティウス・ゼルド
「羨望」
小さな頃から、"一位"って物が好きだった。
そのために努力をしたし、自分の色んな物を捧げた。
一位だと褒められた。
一位以外は価値がない。
一位が自分の全てだった。
なのに、仮称名無しとか云うふざけた名前の奴が、自分から一位を奪っていった。
自分がすがりついて、必死になってすがりついていた"アルカムィンティウス"の称号さえ、彼奴は見向きもせず、名乗りもしなかった。
自分の総てが否定された気分だった。
自分がひどく惨めであった。
厭だった。否定したかった。
死ぬほど努力して、泥臭く足掻いて、それでも届かなかった。
悔しかった。
届かない、届かない、届かない。
何百年何千年、神の研究をして、神を生み出す方法にまで手を出した。
でも届かない。
そうやって泥臭く足掻いて、漸く、漸く、同じ舞台に立った。
それで分かった。分かってしまった。
土台が違うのだ。
敵わない。
到底敵いようがない。
だが、やめられなかった。
自分が否定されているようだった。
詰まらぬ見栄を張って、彼女に戦いを挑んだ。




