僕と彼女のある夏の思い出
特に、何かすごい展開があるわけではなく。
Twitter上でやけに反応があった男女のやり取りの妄想を。
そのまま広げて小説にしたという作品です☆
「え? なんでお前、こんなもの持ってんの?」
僕が部屋の冷房を入れようとリモコンを探していると、別のところを探していた友人の蒼司が急にそう言い出した。
何のことだ?
そう思いながら僕は蒼司の方をを振り返る。
すると蒼司が手に持って、僕に見せてきたのは――アダルトゲームというか、わかりやすく言うとエロゲーの箱だった。
げ、まだそんなところにあったのか。
まずいと思って僕は、急いで蒼司からその箱を奪い取り、その箱をとりあえず近くのの棚に閉まっておく。
しかし、ヤバいものを見られた。
説明が厄介そうだ……
「へぇ……お前もそういうのに手を出すようになったか」
案の定、蒼司は僕がこのエロゲーの所有者だと思っているらしい。
まあ、僕がこの部屋に一人暮らししている以上、それが常識的な判断か。
だが。
「いや、これ彼女の」
「は? え? 彼女の?」
蒼司の反応も無理はない。
だが、実際そうなんだから仕方がない。ここは真実を告げておくのが正解だろう。
まあ、趣味をばらされた彼女には悪いが……こちらもこんなもの押し付けられて厄介なのだ。
それに蒼司なら他の人に広めたりしないだろう。
そう思って僕が蒼司の次の出方をうかがっていると、蒼司は一人であれこれ考えた挙句。
「そうか。まあ、そうかもな」
と納得してくれた。
流石に高校時代から十年来の友達というだけのことはある。
「しかし、……女性の好みが特殊過ぎてエロいもんに興味を持てなかったお前が、エロゲー持っていたと思ったら彼女のって……まあ、逆にそんなの渡す彼女だから付き合ったって感じなのか?」
「いや、僕も流石に彼氏にエロゲー渡すとは思っていなかったんだけど」
「まあ、常識的にはそうだよな……てか、なんで彼女、お前にこんなの渡したんだよ?」
「ええと、それは――」
ちょっとこれは話すと長くなる内容なんだが。
それは数日前の――
☆ ☆ ☆
「暑っつい……喉乾いた……死ぬ……」
そう言いながら、僕の部屋の畳の上でゴロゴロとしている、アロハシャツとハーフパンツの少年……ではなく、少年に見えるような髪型と目つきの女性。これが僕の彼女、篝火焔である。
冗談みたいに暑苦しい名前の女だが……さすがに真夏の暑さには勝てなかったらしい。
で、なんでも自分の冷房が故障し、業者が来るまで使えないため、僕の家に涼みに来たらしいのだが。
残念ながら先ほどまで僕が昼食を食べるために外出していたので、避難先として選んだ僕の部屋もまだ冷えておらず、結果現在のように彼女はうなり声を上げながら寝転がっている……というところである。
「喉乾いたって……大丈夫かよ。熱中症とか」
僕はとりあえず冷蔵庫で冷えた麦茶をビール用のジョッキに入れて彼女に渡す。
「おう、サンキュ」
上体を起こし、畳の上に胡坐をかいた彼女はそう言いながら僕からジョッキを受け取り……一気飲みした。
まあ、そもそもこのジョッキ自体、僕とは違ってアルコールを好む彼女のために買ったものだ。
そして彼女はビールであってもすごい飲みっぷりなので、麦茶を一気飲みするくらい普通なのだが。
それにしても見事な飲みっぷりだった。
「キンキンに冷えてやがる、ありがてえ!」
くれぐれも言っておくがジョッキの中身は麦茶である。ビールではない。
というか。
「なんでわざわざうちに来て涼むんです? 普通に喫茶店とか、それこそお昼だったんだからご飯でも食べに行けばよかったじゃないですか」
どうも彼女に、僕の帰ってくる時間まで別のところで涼んでいた様子がない。
というかこの人、飲み物とかもちゃんととっていたのだろうか? 心配なんだが……
「ん? そりゃあ、あれだろ? やっぱ彼氏んところで二人きりで涼みたいじゃん」
…………
え。
ええ?
そういう色っぽい理由なんですか?
いや、そりゃあこの人彼女だし、めちゃくちゃ僕の好みのタイプだし、その上話題とかもすごく合うし、しかも僕は二十代後半まで彼女いない歴イコール年齢だったし、こっちとしてはそういう事言われるとすごく嬉しいんだけど。
さっきまでまるでそういう様子がないから、てっきりなんか別の理由があると思っていたんだよなあ。
というか、何、二人きりになりたいって?
しかも彼氏の家で?
ええと、それはつまり、そういう……いや待て、こっちは何の準備もできていないですよ?
何? やっぱりそういうのはちゃんと準備とか……じゅ、準備? 準備って何すればいいんだ?
そ、そうだまず部屋の片づけとかはせめてしないと。
それから掃除機かけて、あとアロマポットでも使って部屋の空気を――
「いや、本当のところ今月、財布の中身が寂しいんだよ。それで喫茶店とかは金かかるからさぁ? な?」
おい!
今の僕の、ちょっと期待して盛り上がったこの気持ちをどうしてくれるんだ、こいつ!
せめて先にその経済的理由を挙げてから後に彼氏と一緒にいたいとか言えよ!
というか、彼氏と一緒じゃなきゃ寂しいんじゃなくて、財布の中身が寂しいのかよ!?
良かったじゃないか! 財布の中身は涼しくて!! 暑くて困っていたんだろ!?
……ま、まあ。
こんな奴だからこそ、むしろ好きになったんだが。
なんかいざ、そういうシチュエーションになってみると微妙かなぁ……
ちょっと贅沢な悩みだけれど、やっぱり微妙だよなぁ。
そんな僕の一喜一憂を知ってか知らずか、彼女の場合鈍感なふりをして実は気が付いている可能性が高いから厄介なんだが。
焔は飲み終えたジョッキを流しに持って行って、それから、再び畳の上に寝た。
「あ、冷房効いてきた。すごーい、すっずしー」
「……あの、焔さん?」
「何?」
「いや、部屋でゴロゴロするのはいいですけど、本当にそれだけなんですか?」
「うん? まあ、特にすることないなぁ……あ、そうだ」
「ん?」
「今日の晩飯、何?」
「ええと、茄子の煮浸しと、トマトの酢の物、レバニラ、それと卵豆腐とオクラを使ったお吸い物……あたりかな?」
「やった! ビールもよろしくな!」
「は?」
ええー。
この人うちでご飯食べていくつもりなの?
いや、確かに僕は女の人に作ってあげたくて料理を覚えた面もあるし、おいしそうにご飯食べてくれる女性とか好きだけど。
いきなり彼氏の家に来て食事を要求してくる彼女とか、大丈夫なんだろうか。色々と。
ま、まあ、こんな奴だからこそ、むしろ好きになったんだが。
なったんだが。
……ちょっと、心配かもしれない。
というか、それ以前に。
「ご飯まであと六時間以上あるんですけど」
夕飯までゴロゴロしているだけで時間をつぶす気なのか、この人。
いや、確か普段は結構忙しく働いているらしいから休日ぐらい休ませてあげるべきかもしれないけど。
なんかなあ、という面もあるのだった。
そんな僕の気持ちを察したのか、彼女は、
「わかったわかった、流石に昼間っから一日ゴロゴロしているのは退屈だからな……」
と言い、少し考えてから、
「よし、なんか甘いもんでも作ってくれ」
と言ってきた。
「甘いものって……いや、それ以前に」
「以前に?」
「何で夕食までの時間をつぶすのに、甘いものを食べるという発想になるんですか!? せめて『作ろうぜ』と言ってください!!」
「お前、あたしにお菓子とか作れると思ってんの?」
「え、いや……そういえば」
あんまり、そういう感じじゃあないなあ。
いや、一応彼女の名誉のために説明しておくと、彼女は料理が下手とかそういう人間ではない。
というかむしろかなり上手い。
が、その料理が上手かったというのは、初めて二人きりで外泊した、山奥でのキャンプでの、野外調理の際に彼女が作った料理からの判断で、むしろそれ以降彼女が料理をしているのを見たことはないというか。
まあ、あの時は料理どころか薪を割るのも、火を起こすのも、テント建てるのもほぼ彼女が全部やってしまったんだけれど。
どうなんだろう。家庭料理とか、お菓子作りとか、そういうのは。
別に彼女に家事をやってほしいとは全く思わない、というかむしろ彼女のために家事をやりたいと思っているような僕だけど。
流石に、家事は全くできませんだと、今後、困る気もするんだが……まあ、何とかなるだろう。多分。
などと僕がかつての、当時は散々だと思っていたが、今思うと楽しかった彼女とのキャンプの思い出を一人振り返っていると、
「と、いうわけで何か甘いものよろしく」
と言って、その後即、彼女は寝てしまった。
……早っ!!
ま、まあ、寝てしまったものは仕方がないとして。
さて、どうするか。
無理やり起こしても構わないし、寝かしておくが甘いものは作らないのも当然ありだが。
……何か作ってしまって、反応を見てやりたくなってきた。
多分、彼女は僕が本当に作るとは思ってなく、冗談で言ったのだろうが……よし、作ってやるか。
そう思い、僕は買い物袋を持ってスーパーに向かおうとして……その前に、寝ている彼女にタオルケットをかけてから部屋を後にしたのだった。
☆ ☆ ☆
「なんだ、これは」
持って行った皿を見るなり、彼女はそう口にした。
「『なんだ、これは』は芸術だって岡本太郎が言ってたから芸術じゃないですかね?」
「いや、芸術的ってのは認めるけどよ……なんでこんな、こんな洒落たもの作ったんだ? お前?」
「いや、ノリ……かな?」
今回僕が作ったのは。
クレープシュゼットと白胡麻のブラン・マンジェにフランボワーズソースをかけたものに、市販のバニラアイスをトッピングしたもので。
それにまあ、ちょっとあれこれデコレーションをしたりしたものだった。
まあブラン・マンジェに関しては冷やす時間もあって、頼まれてから作ったのでは間に合わなかったので、すでに個人的に食べるために作っていたのを使用したのだが。それはともかく。
盛り付け方は料理の本とか、ネットとかを見て色々工夫したので……それなりの出来にはなったはずだ。
いや実のところ。彼女を何が何でも驚かせてやろうと思ってちょっと気合い入れすぎたかもしれないけど。
お皿も滅多に使わない、料理の写真とかネットにアップする時用のを使用しているしな。
「つーか、この白いソースの中の。なんか赤いハート形のがあるんだが」
「ああ、それはアングレーズソースの中にフランボワーズソースを垂らして、真ん中を通るように爪楊枝とかでなぞるとそうなるんだよ」
「いや、方法じゃなくて……お前」
「何?」
「こんな可愛いもん作って、女子か!?」
「女子はあんただろ!!」
「そうでした」
まあ、よく考えると。
可愛いお菓子を作ったら女子とかセクハラ発言だなぁとか。
男でこういうお菓子作る人とかプロ含めたら大勢いるだろ……とか、色々あるんだが。
そういうのを抑えて真っ先に指摘したかったので言ってみたのだが。
どうなんだろう。このやり取り。
というか、世間だと〈女子イコール女の子〉と思っている人もいて、その基準だと彼女は年齢的に女子なのかというのもある……が、でも。
「まあ、あんたは少年かもしれないけどな」
というところである。
ぶっちゃけ〈少年のまま大人になった女性〉というのが一番正しい気もするのだが……
「うるせえ、黙れ!!」
どうやら、非常にボーイッシュな彼女だが、露骨に少年扱いは嫌らしい。
だが、前に女扱いされて怒っていた時もあるし……もしかして、好きな異性には女性扱いされても許すという事なのか? それならこちらとしては嬉しい面も……じゃない。
怒らせてしまったとしたら、謝らないと。
「わ、悪い。流石に少年扱いは酷かった。ゴメン、本当に悪かった。このお菓子、僕の分まで食べていいから……ね?」
「知るか!! テメェがあたしをどう思っているか、よぉくわかったぜ!! かくなる上は」
「う、上は?」
「ここで女だと証明してやる!!」
「はい!?」
そういうと彼女は、着ていたアロハのボタンを上から外していき……って
い、いや。
これがそういう漫画とかなら良い展開かもしれないが。
リアルにされると流石に引くというか。
実のところ、付き合ってからそういうお色気じみた展開は、二人きりでのキャンプの時さえなかったので。
怒りに任せて脱いだのが最初とか、いろいろマズいというか……
というか怒りによって服が脱げるとか、お前は少年向けのバトル漫画のキャラクターか!!
とも思ったが。
怒っている理由が少年扱いされた事だけにさすがの僕でも、それは指摘できないというか……
「ば、馬鹿。やめないか恥ずかしい!!」
やはりマズいと思って一応止めようとはしてみた。が。
僕の忠告も無視し、彼女はアロハのボタンをすべて外し、そして猛者が着ていた羽織を邪魔になったために脱ぎ捨てるかのように豪快に頬り投げた。
そして露わとなった、彼女の下……
いや、これは。
「……水着ですか? もしかして」
「うん。水着だ」
「なんでシャツの下に着ているんです?」
「いやなあ。今度海にでも行こうかと思って昨日買ったんだが、さっきは暑くて見せるどころじゃなくて」
「うん、それで?」
「わざわざ下に着て来たから何とかしたいかなって思って。いつ見せようかと思ってタイミングを見計らってた」
「…………」
「ちなみに、本当は飯の時に酔った勢いで裸になると見せかけて見せるつもりだった」
「あ、アホかっ!! あんたは!!」
いや、なんで水着を見せるのにそんな手の込んだいたずらまで考えますかね? この人は?
ま、まあそういうアホなノリを実行してくれるから好きなんだけど。
これも世間でいう〈アホの子〉に入るのだろうか?
〈子〉ではないただの〈アホ〉かもしれないから違う気もする。
「あ、ちなみに……」
「何?」
「お金がなかったのはこの水着を買ったのと、お前と海に行くためにいろいろ準備をしていたからなんだぜ」
「そ、そうなんだ……」
そうか……。
そう言われると、これ以上アホとか失礼なことは言えないな。
よし、さっき言ったように作ったお菓子は彼女に全部あげよう。
それに加えて、夕飯のビールもちょっといいヤツを買ってくるか。
僕はお酒をあまり飲まないから詳しくないが、酒屋辺りに行けばなんかあるだろう。
よし、ちょっと買い物に……
などと思い、僕がデザートをいったん冷蔵庫にしまってから、再び買い物に行こうとすると彼女は僕の肩をつかんで、
「ところでだ」
と声をかけてきた。
このタイミングで何が「ところで」なのかわからないが僕はとりあえず彼女の方を向く。
すると彼女は、
「もしかしてさっきのであたしが全部服を脱ぐんじゃないかとか想像して、ちょっとエロいこと考えて、ムラムラしたんじゃねえの?」
と聞いてきた。
「え、ええまあ……」
流石にあそこまで動揺しておいて「そういうのは考えなかった」とは言えないのでここは素直に同意しておく。
すると、彼女は何か納得したかのように頷いてから、
「そうか、いろいろそういう欲望とか溜まっているんだな……」
と、呟き、しばし考えてから。
「よし、あたしに任せろ」
と言い出した……って、
「ま、任せろとは?」
いや、今度は。今度こそはこっちの勘違いとかじゃなく、本当にそういう事なんだろうか?
い、いや嬉しいけど。流石にいきなりは……って、いや待て。
世間的には恋人同士で、しかも彼氏の家に二人きりとか、そういう流れになって普通なのか?
僕はつい数か月前まで彼女いなかったわけだから、その辺の感覚がわからないのだが。
っていうか。
そもそも一体いつがいきなりで、いつがいきなりじゃないんだ?
思い立ったら吉日なのか? 為せば成る何事もなのか? 何故か知らないけど。
ええと、この場合はどうすれば……
と考えていると。
「じゃあ、色々準備しに一度行ってくるから、また後で!」
と言って彼女は玄関のドアを勢いよく開けて、鼻歌でイエスの『燃える朝焼け』を歌いながら去っていった。
よくあんな曲を鼻歌で再現できるな……じゃなくて、何を準備しに行ったんだろう?
やっぱりそういう事に使うものかな?
などと半ば期待しながら、僕の方も買い物に向かうことにしたのだった。
☆ ☆ ☆
「で、彼女が持ってきたのが、これって訳だよ」
「ふーん、なるほど。わかった……が」
「が?」
「話は分かったが、彼女のことがますます分からねぇな、それ」
「うん、まあそうだな……」
ここまで読んだ読者は当然、途中で予想がついたように。
つまり「性欲を満たすために」という理由で彼女が自宅から持ってきたのが、冒頭で蒼司が発見した、このエロゲーという事である。
ちなみに、このゲーム関連で何かそういうエロい展開があったかといえば特になく。
これを渡した後、彼女は普通に夕食を食べ、いつものように酔っ払って傍若無人モードになり。
僕が彼女を家まで送り届けた……というだけであった。
また補足しておくと。渡されたゲームの内容は、幼い見た目の少女との恋愛という感じのものであり。
僕の彼女を連想させるような荒っぽ……いや、イケメンな性格のオネーさんは一切出て来ない。
念のため。
「しかしよ。このゲームを渡すまで含めて彼女のいたずらだとしてもだ。よくお前のためにエロゲーなんて買ってきたよな?」
「え?」
「いや、これ買ったんだろ? 彼女?」
「い、いや実は……」
「実は?」
どうやら蒼司は彼女が、僕にドッキリをするためにわざわざエロゲーを買ってきたと思っているらしい。
こうなると見てもらった方が早いか。
と、思ったので。
僕は部屋の隅にあった段ボールを持ってきて、蒼司の前で開封する。
その中身を見た蒼司は――
「……ええと、これ。どうしたんだ?」
と言って戸惑いの表情を浮かべた。
そう。
その箱の中にはさっきのゲームと似たような〈幼い容姿の女の子との恋愛〉要素のあるゲームや漫画が大量に入っていたのである。
「そのゲームと一緒にもらった。というかそのゲームはこの中の一番のオススメだから先に遊べと言われて渡された」
「そ、そうか……ってか」
「ああ、みなまで言うな。つまりそういう事だ」
そう、箱にぎっしり詰まっているということは、元から彼女は〈そういうゲームや漫画〉を大量に持っていたという事である。
もちろんいたずらのために買い集めた可能性もあるが……開封してあるし。
それに仮に僕にいたずらするために、箱一杯買い集めたとしてもそれはそれで危ないだろう。
などと。そういう理由で。
今後、彼女とこういう方面ではどう接していけばよいのか。
ますます課題が増えた僕であった。
☆ ☆ ☆
というか、後で冷静に考えると。
いつも忙しく働いているのにお金がない理由って、水着買ったとか、旅行の準備とかじゃなくて。
この箱の中身みたいな趣味のせいなんじゃないだろうか?
そうだとすると「僕のためにお金を使ってくれたのか」と考えた、あの時の気持ちはいったい何だったのか……
いや、これについてはもう考えないことにしよう。うん。
ちなみに、Twitter上で反応があった部分は。
「こんな可愛いもん(お菓子のこと)作って、女子か!?」
「女子はあんただろ!!」
「そうでした」
の部分だったりします……と、創作秘話を。