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偽物だけど恋がしたい  作者: 白猫のともや
9/9

勘違い

天候が悪くなる中。俺はマリカを探していた。

あいつどこ行ったんだ?

俺は黙々とマリカを探す中、クラスメイトの女子の会話に耳を澄ました。

「ねぇ。雪乃?マリカさんの事どう思ってる?」

声を小さく言っているのでよくは聞こえなかったが…

マリカの事を言っているのは分かった。

「あぁ。マリカさん?普通だけど?だけど少し近づきずらいわね」

何でだ?マリカは普通に女子と話してるイメージだったが。

俺は記憶を遡る。

確か、昨日の体育の時、「二人組を作って…キャッチボールをしてくださいー!」って言われた時、女子は奇数だから一人余る…

マリカが引っ越して来る前は偶数だったためピッタリ作れる……

もしかしてマリカには友達が居ない?

少し前に俺は「信用できる友達になら言っても良いんじゃないかな?」と言った。

もしあいつに友達が居なかったら…その言葉は心に刺さる。

「あぁ。もうなんだよ!?」俺は止めてた足を走り出す。

何処に居る!マリカ!

教室、図書室、グランド、思い当たる所には全て行った。

あと行ってない所と言えば、

「おい!マリカ!居るか?」女子トイレだ。

俺も中学の時は友達が少なく。よくトイレで時間を過ごした物だ。

トイレの奥から「しくっしくっ」と涙を流す音が聞こえる。

あいつ泣いてるのか…

「あんた…ここでなにやってる訳?まさか覗き?変態ー」と後ろから罵られる。ってこの声はマリカ?

後ろを振り向いた瞬間。強大な力を持つマリカの右手で顔を殴られ数メートル先までふき飛ぶ。 

マリカはトイレで泣いていたんでは?

「で、結局何やってたのよ?マリカー居るかーとか言っちゃってさ。私に用事でも?」そこから聞いていたのか…

めっちゃ恥ずかしい。

マリカの方を向くと左手に焼きそばパン。ん?どういうこと?

「さっきはゴメンな?お前が友達居ないなんて知らなかったから」

マリカは少し考えこみ。

「何いってんの?あんた。私がいつ友達居ないって言った?」

「だってさっき、俺が信用できる友達になら言っても良いんじゃないか?って聞いたら走って行ったから、てっきり友達が居ないから怒って行ってしまったのかな?と思って」

マリカははぁ?とした顔で

「私はただ、後ろの方で焼きそばパン後三個だよー!って言ってた人が居たから買わなきゃ!と思って走っただけよ?」

俺の勘違いだったか。おれは呆れた顔で…

「その焼きそばパン、俺にも一口くれよ?」

「まぁどうしてもって言うなら食べされてもあげなくも無いけど?」

「お言葉に甘えて」と俺は一口を大きくして

「あんた!?バカじゃないの?これが一口って言うかー!

ほぼ半分食べてるじゃない!?」

こうして夏休み前の学校を終えた。

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