偽物だけど恋がしたい!
現在高校二年生の俺は青春をした事が無い……。
そんな俺でも一度は彼女?ができた事がある。まぁ昔の事だが。
昔の事だから仕方ないのだがその彼女の名前も顔も思い出せない。
ただ手掛かりとなる物は持っている。半分に割れたアクセサリー。
別れる際に貰った物だ。
再会できるはずがないのにたまに考えてしまう。その子は今どうしてるだろう?っと。
まぁこんな昔の事はどうでもいい。今は現実に集中しよう。
「終了!」俺は今定期テストを受けている。
頭はthe平均って感じだ。
「おい陸ぅ?テストも終わったからカラオケでも行かないかぁ?」こいつがまぁ一応友達の洋介。
幼なじみで小中校すべて同じクラスだ。
「そうだな!久しぶりに行くかぁ。カラオケ」テストも終わりテンションが高いのか、変な声で言ってしまった。
「陸ぅ?お前熱でもあるのか?体調悪いなら保健室に…」洋介は笑いながら言う。
俺は少々唇を尖らせ
「ねぇーよ。お前バカにしてるな?俺がカラオケ行くのが珍しいからって」実を言うと歌はそこまで好きでは無い。カラオケに行っても音痴なため得点も低いし歌ってる自分が恥ずかしくなる。
「じゃあ放課後駅で集合な!」おれがそう言うと
「分かったぜ!」って思ってそうな目がこちらを見て頷いた。
俺の家はご先祖が名の知れた武将だった事からかとても大きい豪邸だ。家では…
「お帰りなさいませ!陸坊っちゃん!」と呼ばれている。
「ちょっと出かけて来るから…」と掠れた声で言うと。
「分かりましたぜ!坊っちゃん!そうえいば親父様から話があるらしいから後でいってあげてくだせぇ」
親父から話?珍しいな…
俺は駆け足で駅に向かう。
「やべぇ!待ち合わせまであと少ししか無い!」息をきらしながら走ろうすると、ちょうど信号が赤に変わった。ついてねぇ。
青になるまでその場でまっていると遠くから声が聞こえた。
「危なぁぁい!!」後ろから声が聞こえたので何事かと思い後ろに振り向くと…
後ろから走ってきた少女の膝が俺の顔面を直撃している。
何してくれてんだぁ!っと言おうと思った瞬間
「ごめんなさい!急いでるから…」と少女はその場から立ち去って行った。