シーン1、オープニング
ここはエルダーテイルというゲームの中……いいえ、ゲームにそっくりの異世界。
あなたはある日、唐突にこの世界に呼ばれて《冒険者》というアバターの姿のままこの世界を生きることになりました。
この現象を皆《大災害》と呼び、それから九ヵ月がたちました。
そんな《セルデシア》は現実世界と同じ形の大陸で構成されています。そして、あなたは今、《ナインテイル自治領》という辺境にいます。《ナインテイル自治領》は、《弧状列島ヤマト》の南の大陸……現実世界でいう九州辺りになります。
そこはとてものどかであり、また世間に置いて行かれた場所でもありました。
けれど、今日はなにやらいつも以上ににぎやかになりそうです。あなたは所属している『アライアンス第三分室』というグループに呼び出され、《ナインテイル自治領》のプレイヤータウン《ナカスの街》にほど近い山脈にやってきました。
その手前……山の麓であなたの目の前に全身鎧の男が現れます。
ホネスト「よく来てくれた。単刀直入に言おう。今日、君たちを呼んだのは、他でもないある人物たちを捕まえてほしいのだ」
どうやら断りづらい空気だった……目の前の全身鎧の男は鋭い剣幕で言います。目の前の男はアライアンス第三分室のリーダーで、名を「ホネスト」といいます。そして、基本ホネストなど、リーダーを張っている人物は敵に回すと怖いものです。
ホネスト「おおっと……すまない。ちょっと熱くなってしまったか」
と、急にホネストは満面の笑みでうなづき返します。その期待に満ちたその笑みがまた重すぎて痛い……。
あなたは仕方なく仲間を引き連れて「誰ですか?」と聞きます。
ホネスト「おおー、引き受けてくれるのか!? ありがたい。君たちならやってくれると思ったよ」
あなたは沈黙で返します。
ホネスト「おっと、脱線してしまったね……ゴホン。では説明しよう……今回、君たちには山奥に引きこもってしまった《暗殺者》の少年とその一行を捕まえてほしい」
そして、ホネストは詳細を口走ります。
少年の名は「セイ」。《シャドウバインド》を得意とする《暗殺者》で、中レベル。ビルドは手数で攻めるソードダンサー寄りという事でした。
しかし、あなたは腑に落ちません。ホネストはリーダーを張れるほどの実力者であり、高レベル者でした。そんなホネストが中レベル者に手を焼いている事実が受け止められません。
それを察したのか、ホネストは頭を抱えながら言います。
ホネスト「……まぁ、行けばわかる」
あなたは首をかしげます。ですが、ホネストはとにかくあなたたちを山脈に放り出し、あなたたちは訳も分からずに山脈に入ります。




