<ガールズサイド>
「おっ!ピンク!カワイイね」
アタシは、あの子のスカートをめくる。ちょっとした挨拶だ。
学校に着いて、取りあえずトイレへ。青いズボンマークが女子トイレだか、このマークには慣れない。ズボンを少し下げて、サニスタンドで立ちション。爽快だ。洗面で手を洗う。手を洗わない女子も多いけど、アタシは洗う派だ。鏡の前で髪を整え決めポーズ。まあまあかな。
キーンコーンカーンコーン
ヤバい、予鈴だ。
教室に入ると、もう出欠を取っている。ダメだ、もう女子の出欠は終わってる。うちの学校は、今時、混合式名簿ではなく、女男別名簿だから女子が先に出欠を取られるんだ。こういうとき女子は損だ。
この世界は、ちょっとおかしい。いつのまにか、アタシは男女が逆転した世界に来てしまったのだ。
でも、だいぶ慣れてきた。窮屈だった学ランだって、今では、セーラー服の時より落ち着くぐらいだ。
1時限目は、朝から体育だ。
早く男子は更衣室へいってほしい。アタシ達女子は教室で着替えるんだから。待ちきれない女子は、気にせず着替え始めてる。
「女子はグランド10週! 男子は5週!」
体育教師の声が響く。
男子は、楽でいいなあ。
走り終わって、あの子がハミパンしながら柔軟体操している。近ずいて小声で教えてやる。
「お前、ハミパンしてるぞ」
彼は慌てたようにブルマに小指をいれてハミパンを直す。
仕草がカワイイ。
昼休み、菓子パンだけじゃ足りないなあ。
そんな事を考えてたら、あの子がタマゴ焼をくれた。
「タマタマ焼、旨かったぜ!」
彼は、赤くなった。カワイイ。
放課後は校庭をブラリ。
テニスコートにいるあの子が目に入る。
ミニスカがひらひらと風にまう。思わずコートの金網に張り付く。
ミニスカの下がアンスコだとわかっていてもパンチラは嬉しい。