逆転世界で初デート?
ちょっと早かったかな。
僕は待ち合わせ場所で辺りを見回す。よかった、彼女はまだ来てないみたい。
「おっ!純白、かわいいね」
「きゃっ!」
いつの間にか後ろにいた彼女に、僕はスカートをめくられたのだ。
勝負パンツってバレたかな。もう、Hなんだから。
「ゴメン。もう、機嫌直せよ」
彼女が必死に謝ってくる。
「じゃあ、腕を組んだら許してあげる」
彼女が恥ずかしそうに腕を伸ばしてくると、僕はその腕に絡みつく。
今日の目的地の遊園地についた。
ジェットコースターのあと、ちょっと休憩。彼女が飲み物を買ってきてくれる。
飲み終わった後、僕はトイレで化粧直し。席に戻ってまたストローに口をつける。
あれ?さっき飲み終わった筈?
彼女が優しく笑ってる。これって間接キス!
恥ずかしい。でも、ちょっと嬉しい。
彼女の飲み物を飲んだ罰で、次はホラーハウスへ。
僕は彼女に抱き着きながらやっとの思いで脱出する。
レンタサイクルで彼女の後ろの荷台に横座り。憧れの二人乗りだ。
園内を移動して芝生広場へ。シートを広げてお弁当タイム。
「はい、あーん」
僕の自慢の手作り弁当を、恥ずかしがる彼女に食べさせる。さっきの仕返しだもーん。
「あっ、ご飯つぶっ!」
彼女の頬についた米粒を手にとって自分の口の中へ。
「ねえ、おいしい?」
「美味い。お前いいお婿さんになれるよ」
「ねえ、それって誰の?」
定番のお惚気だ。
「お茶をどーぞ」
お茶くみは男子の嗜み。ポイントを稼いだかな。
食べ終わって横になる彼女をそっと膝枕する。普段は凛々しい彼女も、寝顔は可愛いい。
僕もうとうとしていたら、いつのまにか夕方。
最後はやっぱり観覧車。
彼女の片膝に乗せられてキスされた。ファーストキスだ。嬉しい。
夕食のあと、ホテル。
勝負下着も褒めてくれたし、上手に脱がしてくれて優しく愛された。
目の前は一面の海。海が見えるホテルって夢だったの。嬉しい。
彼女にコーヒーを渡して、二人で飲むモーニングコーヒー。
「ジリリリー・・・」
スマホの目覚ましで、はっと目が覚める。
『夢?』
こんな乙男チックな甘い夢を見るなんて、恥ずかしい。
僕は身も心も、この逆転世界になじんでいく・・・




