ボクのハンドメイド
平日の昼下がり、夕食の買出しの前に本屋さんへ。
いつもは雑誌なんて図書館で済ますボクだけど、型紙が欲しい時は買ってます。
図書館では流石に付録は抜かれてるし、仕方ありません。
主夫の友、素敵な夫、The Medy・・・・
あっ、このミモレ丈のスカートなんていいかも。
長さ70センチ位のミディフレア、手ごろに作れそうです。
最近、ボクって服は手作りなんです。
「夫は質素を旨とすべし」だもん、質素倹約と趣味を兼ねてハンドメイド。
それに、中国製の服で皮膚がかぶれたって話もあるし、きっと化学物質でいっぱいなのに違いありません。
元いた世界と違って、この世界では服を手作りするのって、今でもごく普通のことなんです。
特に主夫が自分の服を手作りするのは、ごく普通のこと。
だから、手づくりだって恥ずかしくない。
寧ろ、中国製や韓国製の安物よりずっといいもん。
実際、ウニクロとかひまむらって最近はあまり流行ってないみたいです。
それに、手作りってやり始めると、いろいろ工夫したりアレンジ出来たりして面白くてたまりません。
生地を買って、まず水通し、型紙にそって裁断していきます。
かがりミシンにファスナー、ウエストベルトをつけ、裾を仕上げて、さあ完成です。
「ねえ、今日のボクってどこか違わない?」
「うーん、あっ、髪型かえた?」
鏡の前でくるりとポーズ。
われながら、いい出来。
「ただいまー」
「お帰りなさいませ、ご主女さま」
ボクは、彼女の前でちょっとポーズをとります。あん、もう、ご主女さまったら、ちっとも気づかないんだから。




