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<番外編 不思議な世界~他人からは女~>

<番外編 不思議な世界~他人からは女~>今回は本編とは別の世界のパラレルワールドです。


次の時限は体育。僕が着替えを始めようとすると、隣の席の女子に手を引かれる。

「早く更衣室いこ~」

連れてこられたのは、女子更衣室。

「ちょっと、まずいよ、僕おと・・・」

僕は、慌てて外に出ようとする。

「早く着替えないと間にあわないよ~」

またこのパターンだ。

僕は、ボクッ娘でも、最近流行りの男の娘でもない。れっきとした男子だ。なのに、周囲の人間からは、女子として扱われてしまう。

僕はそんな不思議な世界にいつのまにか迷いこんでいた。

今、僕の周りでは、下着姿の女子達が着替えの真っ最中だが、恥ずかしがっている暇はない。僕も急いで体操服に着替える。

「男子はグランド10週、女子は5週!」

体育教師の指示が響く。

こういう時は得だ。僕は、何くわぬ顔で5週で走るのを止める。

「一緒に柔軟体操しよう~」

先に走り終わった女子が腕をつかんで誘ってくる。

こういう時は、断っても無駄だってことはわかっている。結局、僕はその女子とペアで柔軟体操することになる。

「ちょっと、胸があたってるよ!」

僕は、あわててペアの女子に注意するが。

「え~、いいじゃん。女の子同士だし。」

はあ、またこれだよ。全く気にせずか、でも、 胸やお尻が体に当たって、気になって仕方ない。


次の授業が始まる前に、トイレへ向かう。男子トイレの扉を開けようとした時、後ろから女子に引っ張っられる。

「そっちじゃないよ、こっちでしょ」

連れて来られたのは、女子トイレ。やっぱりこのパターンか。あきらめて個室へ。僕は音姫を使うのも忘れない。


他にも女子から、ナプキンを貸してって頼まれたり、生理の悩みを相談されたりしたときは本当に困ったし、恥ずかしかった。帰り道に買物に付き合ったら、使ってるナプキンのブランド名を聞かれるし。


土曜日、クラスの女子の一人と、買い物の約束。やった、これってデートじゃ?

駅前で、待ち合わせしていると、頻繁にナンパの声をかけられる。

必死に断っている間に、彼女が来た。かっ可愛い。

二人で目的のショップに向って歩きはじめると、またナンパの嵐。

何故か彼女に向かわず、僕にばかり声がかかる。ナゼダ?

彼女はスカートで女の子らしい格好なのに対し、僕はといえば、ただのズボン姿なのに。

「相変わらずモテモテだね」

彼女が、いたずらぽく言う。


着いたのは、デパートの婦人服売場。僕が手もちぶたさそうにしていると、店員さんが

服を勧めてくる。男物もあるんだ?と思っていると、出されたのは、フリフリのブラウスとスカート。

いつのまにか後ろに彼女も。

「カワイイ。試着してみたら?うん、試着すべき、いや、しなさい」

半ば強引に僕は試着室に入れられることに。

これを着るのか?

彼女の勧めを断り切れず、僕も買うはめに。こんなの、いつ着るんだ?

休憩のため、喫茶店へ。

「お帰りなさいませ、お嬢さま」

メイド喫茶だ。何故か、ご主人様って声が、聞こえなかったような。

オーダーを決め、メイドさんを呼ぶ。

「お呼びでしょうか?お嬢さま」僕の方を向いて、メイドさんが尋ねてくる。

しばらくして、注文したコーヒーが運ばれてきた。っと、その時、メイドさんがバランスを崩して、僕の服が上下ともコーヒーまみれに。うわ~ドジっ子だ。

「さっき買った服に着替えたら?いや、着替えなさい」

彼女の強引な提案で、メイド喫茶の更衣室へ。

男子憧れのメイド喫茶の更衣室だが、今はそれどころじゃない。結局、これを着るのか・・・

フリフリのブラウスに、ティアードスカート。確かに可愛いよ、服は。

席に戻ると、メイドさん達が集まっきた「カワイイ~」

そんなに褒められると、恥ずかしい。

メイドさんと集合真。ちょっとうれしいかも。


数日後、

「一緒にバイトしょっ!いや、しなさい!」

またしても、彼女からの強引な提案。しかも、こないだのメイド喫茶だ。

僕は、とうとうメイド服を着るはめに。

「お帰りなさいませ、ご主人様」

僕が、このセリフを言うことになるとは。

「カワイイ~」

店中から、歓声があがる。

その後、僕は店内ミスコンで1位になるは、クラスのみんながやってくるわ。大変な目に。


生徒指導室に呼ばれ、写真を見せられる。それは、僕のメイド姿だった。

「こんな女性らしい格好もできるんでしょう」

何を言ッテイルんだ?

「今後は、キチンと女子の制服を着てくるように」

担任の先生まで、いつのまにか僕を女子だと認識していたのか?


うなだれて家に帰ると、既にセーラー服が用意されていた。

「先生から、連絡があったわ!やっとこの服を着てくれるのね!」

そう言う母の前で、家に入るなりセーラー服を着せられそうになる。

いつのまに用意してたんだ。

なんとか着るのを断って風呂へ入る。

風呂からでると、用意しておいた下着がない。代わりにあったのは、女物の下着と、ネグリジェ。

部屋に戻ると、男物の下着や服がなくなっていた。代わりにやはり女物が。


翌日、諦めてセーラー服で登校。なんだか、チラチラ視線を感じる。やっぱり変なのかな?

教室に入り、自分の席に着く。

「やっと男装やめたんだ?」

隣の女子に囁かれる。


身体測定も、女子と一緒にされる。下着姿の女子に前後に並ばれ、恥ずかしい。胸がないのも、何故かちょっと悔しいと思ってしまう。

測定結果の用紙を見ると、性別欄はちゃんと男と印字されてる。


水泳の授業も、女子扱い。

とうとう、スクール水着を着ることに。


学園祭では、メイド喫茶のメイド服を着てウェイトレスさん。ミスコンにも、いつのまにかエントリーされていて渋々出たが、断トツで、優勝してしまうことに。


日曜日、学校が休みなので、

久しぶりにズボンをはいてみる。だが、なんだか落ち着かない。普段、スカートの開放感に慣れてきたためか、スカートの方が落ち着く。


臨海学校で一泊することに。

スクール水着はもう慣れてきたが、お風呂はまずいよ。でも、やっぱり女風呂に入ることになってしまう。


仲良くなった女の子達と、今度はプールに行く約束。その前に水着をみんなで買いに行くことになった。

臨海学校では、地味なスクール水着だったため、思い切ってみんなでビキニを買うことにって、僕も?

プールで、とうとう僕はビキニデビュー。恥ずかしいし、胸がないのがなんだか悔しい....じゃないビキニが恥ずかしいだけなんだ。


女子は家庭科の授業で、お菓子作り。男子は技術の授業のはずだが、やっぱり僕は家庭科の授業になった。今日の課題はクッキー作り。授業の後、余ったクッキーを教室に持ち帰ると、待ち構えていた男子達が、僕のクッキーを奪い合う騒ぎに。なんで僕のクッキーばかり?他の女子も、クッキーを持ち帰ってるのに。


お昼休み、僕がお弁当を出すと、女子が席を寄せて集まってくる。女子に囲まれながら、お弁当を食べるのも、今では慣れてきた。

「はい、あーん」って、間接キス?


放課後、みんなでアイスを食べながらおしゃべり。なんだか女子って楽しいかも。


最近では家に帰っても、女ものを着させられる。でも、母の買ってくる服ってイマイチなんだよなあ。スリップとかネグリジェとかいまどき着ないらしいよ。あと、パンツもパンティーって言わないらしいよ。

でも、僕の部屋着はスリップドレスだし、寝巻きはネグリジェだ。こんな格好ではトイレも座ってするしかない。そういえば最近は学校に行くとき生理用品をいれたポーチも持たされている。

床屋も美容院になったし、化粧も覚えさせられた。

確かに可愛いけど何かがおかしい・・・・

     挿絵(By みてみん)

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