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陣取り

俺達は皆の流れに乗って広場へ向かっていた。

皆あちこちで話ながら歩いている。


「あいつら誰?」


「俺達どうなるんだろう・・・」


「お前達もハイジャックされたのか?」




「僕金子先生が撃たれた時に気絶して何も覚えてないや・・」


!!

歩きながら会話を盗み聞きしていた俺は驚いた。


「おい、金子先生が撃たれたらしいよ」


田中と亨は驚いた顔をした。


田中

「それなら、うちのクラスの谷口先生はどうなの?撃たれなかったよね?」


「つるんでたのか?」


「かもしれないな」






そして俺達は玄関前の広場に着いた。

そこには女子も集まっていた。しかし、大半の女子が泣いている。

そして、入口前の高台にはあのバスに乗り込んできた日本人を含む数名の日本人がいる。


「・・・女子もいるみたいだな。聡は松浦さんに会えたかな?」


「まぁこれくらいならすぐに見つかるだろ」


田中

「見た感じじゃ全クラスが拉致されたわけじゃなさそうだね」


確かに全クラスにしては人が少ない。半分くらいしかない。


田中

「A〜D組ってとこかな?」


「そうみたいだな」




施設から人が出てこなくなると、日本人Aが叫んだ。


日本人A

「全員クラスごとにさっさと並べ!説明を始める!!」


この一声で皆が一斉に並び始めた。俺のクラスは田中が並ばせている。


「お、聡・・松浦さんには会えた?」


「あぁ、今慰めてたとこだったよ。・・ったく、ホントにアイツ等許せねぇ。そのゼッテェうちぶちのめしてやる!」


日本人が整列を確認すると、日本人Aがまた叫んだ。


日本人A

「いない奴がいたら知らせに来い!」


¨俺のクラスは・・・皆いるな¨



その時、A組の委員会の上原が日本人Aの元へ行き、何か話している。そして、日本人Aが側にいる人に指示を出した。日本人達が慌ただしくなった。


「誰か逃げ出したのか?」


「そうみたいだな・・・」






皆が並び、皆が泣いたり、ひそひそ話をしてからしばらくして、あの日本人Aが高台に立った。



日本人

「静かにしろ!今から説明を始める。これからお前等A〜D組とここから少し離れた場所で同じように待機しているE〜H組で団体戦を行ってもらう。ルールは簡単だ。相手の陣を取ったら勝ちだ。期間はなし。勝ったら日本に帰してやる。しかし、負けたら永遠にこの孤島に住むことになる。逃げるなよ。武器は東の倉庫、食糧は施設裏の倉庫にある。質問はあるか?」


皆は手を挙げることなく、黙っている。小さな声で話している奴もいる。


¨陣取りって・・遊びのことか?武器って意味分からないだろ¨


しばらくして日本人がまた話を始めようとしたとき、田中が手を挙げた。


田中

「質問です!」


皆が田中を注目した。


日本人A

「なんだ?」



田中

「どのように事を行うか細かく説明をお願いします。」


日本人A

「お前はイクサってのを知らないのか?普通に戦って全滅させて陣を取りゃいいんだよ」


皆が静まり返った。また泣き出す奴もいる。


¨・・・え?¨


田中

「そんなの無理に決まってるじゃないですか!僕はしません!」


田中が前に出て大きく否定した。

田中に続き亨が前に出て言った。


「俺もしない!」


「俺もだ!」


「私も!」


さらに続いて数名が前にでた。


そして俺も出ようとしたとき




パーン!パーン!


側にいた日本人が上に向けて拳銃を撃った。


日本人A

「参加しない奴は殺す!死にたい奴だけ前に出ろ!」


俺は足を止めた。そして、前に出ていた人が元の場所に戻って行った。


「ありえねぇだろ・・マジで殺し合えってことかよ・・・」

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