修学旅行〜バスにて
先生
「皆そろったな?そんじゃ中に入るぞ。バスの中では悟達みたいに好きな人などについて話してていいぞ。」
¨シレッと何いらんこと言ってんだアンタは!¨
はるか
「何?!悟は好きな人がいたの?!教えて、いや、教えろ。じゃないとまた私の拳が唸るわよ!」
前のこの安藤はるかの紹介で言い忘れていたが、この女は空手二段だ。とてもかなうような相手ではない。俺は骨折させられたくらいだ。しかし、今回は状況が味方してくれている。
悟
「そんなことしてもいいの?安藤さん?今こんなところで面倒沙汰起こせば日本にバイバイだよ?それでもいいならどうぞ」
といった時だった。俺の股関に強烈なバットを当てられたかのような衝撃がきた。そして俺はその部分を押さえて縮こまる。
バスの横でもがき苦しむ俺。
腹を押さえて爆笑する男子。
こっそりと笑う女子。
そして、なぜか何も言わない先生。
¨・・先生。アンタこの女に言うことあるだろ?先生だろ?目の前で生徒が生徒にけられたんだぞ?しかもアンタ、男ならこの苦しみわかるだろ?こんなに危ない女を韓国に置いといていいのか?黙ってていいのか?¨
俺はこんな思いで先生を睨んだ。
先生
「そんじゃ中に入るか。」
¨シカトかよ!¨
そして、安藤はるかが笑いながらバスに入っていく。
また、俺は田中と聡に支えられながらバスに入っていった。
〜バスの中にて
バスの中では皆が盛り上がっている。
亨
「修学旅行では何をしたい?」
俺の前の席の亨が聞いてきた。
悟
「俺は安藤さんを日本にバイバイできればそれでいいや。」
さっきの出来事で恥をかいた俺は安藤さんをかなり恨んでいた。
静香
「悟君って結構キツい事言うのね。」
岡山静香が話題に入り込んできた。
この人は亨と同様に二年生になってから知り合った。しかし、あんまり話はしない。
俺の隣の聡がいった
聡
「コイツ影では色々とキツい事言ってるんだぞ。」
¨いや、安藤さん以外には言ってねぇよ¨
岡山さんの隣に座っていた聡の彼女の松浦千夏が言った。
千夏
「へぇ〜。悟君ってスパイみたいな人なんだね。」
¨意味わからん¨
悟
「いや、言ってるのコイツだから。」
俺は聡に目を向けながら言った。
悟
「コイツは女子の顔について色々文句言ってるんだよ」
事実、聡は顔についてはうるさい。
聡
「いや、文句じゃないぞ。´千夏って可愛いよなぁ〜`みたいにいい意味で言ってるんだ。」
聡がすぐに答えた。そして松浦さんが顔を赤くした。
静香が自分の名前が出なかったことに不満を持ったのか、
静香
「ネェねぇ、あたしは?」
聡
「もちろん!」
静香
「きゃー!」
静香はいい意味でこれを受け取った。
¨´もちろん`に続く言葉は何だ?
¨
静香
「ネェねぇ、悟君はあたしをどう思う?」
正直普通
悟
「もちろん。」
聡と同じ手段を使ってみた。・・が
静香
「もちろん何?」
悟
「聡と同じ意見だよ。」
我ながらうまい事言った。
静香
「やった〜!」
亨
「で、聡は何したい?」
亨が話題を戻そうとした。
聡
「俺はハニーと初デート!」
亨は驚いた。
松浦さんはまた顔を赤くした。
岡山さんはニヤニヤしながら松浦さんをつついてる。
亨
「え?!付き合ってたの?!誰と?!」
悟
「コイツ昨日から安藤さんと付き合い始めたんだよ」
その時聡が俺のスネを蹴った。
俺は思わずうずくまる。
聡
「んなわけねぇだろ!俺のハニーは千夏だ!」
松浦さんは顔を赤くしたままだ。
亨
「へぇ〜そうだったんだ。確かに二人は仲良いもんな。」
俺の左斜め前に座っていた先生が話題に入ってきた。
先生
「なんだ?聡は萌え系が好きなのか?」
¨先生。アンタは生徒に向かってそんな言葉を発していいのか?自分の生徒に平気でそんな言葉を言える立場か?松浦さん聞いてるぞ?せめて可愛らしいにしとけよ。¨
聡
「先生は甘いッスね。千夏はかなり気のきいた女ッスよ。」
またまた松浦さんが顔を赤くした。
先生
「そうか。・・・しっかり守れよ?」聡
「もちろんッスよ!一生守ってみせますよ!」
聡がそう言った時、いきなりバスが止まり、男が3人入ってきた。
日本人のようだ。
日本人A
「お前ら静かにしろ。今から言うことをよく聞け。」
いきなりの出来事にバスの中は静かにならない。
しかし、先生だけは黙っている。
その状況を見ていた日本人Bが真上に拳銃をならした。
そしてバスの中は静かになった。
日本人A
「もう一度言う。俺の話をよく聞け。今から全員この薬をのんでもらう。ただの睡眠薬だ。他は着いてから話す。」
バスの中がガヤガヤしだした。
しかし、先生だけは何も言わない。
悟
「先生?!何ですかこれは?!」
先生
「いいから黙って従え。命を短くしたくないなら。」
日本人達はバスの中の全員が飲んだのを確認してバスを出させた。・・先生は飲んでいない。