恋話
ここからが始まりです
聡
「なぁ、悟〜いい加減好きな人教えろよ。」
悟
「そのうちな。」
聡
「出た!またそのセリフかよ。いつまでもそんなこと言って逃げてると女も逃げちまうぞ?」
悟
「またそのセリフかよ。俺は告白するきないから逃げられてもいいの。」
聡
「・・そんじゃさ、賭けしようぜ。」
悟
「賭け?」
聡
「ああ、乗るなら俺の重大な秘密を教えてやるよ」
悟
「お前の秘密なんて全部知ってるよ」
悟と聡は幼稚園からの付き合いで、お互いに何でも知っていた。
聡
「いや、昨日決めた事だから誰も知らねぇよ。」
悟
「・・松浦さんに告白・・とか?」
聡
「・・ああ。修学旅行前日にするつもりだ。応援しろよ?」
悟
「おぅ!でも、何で前日?修学旅行中のホテルとかの方がよくないか?」
聡
「初デートが海外なんて最高だろ?」
悟
「・・・まぁできるといいな」
〜修学旅行前日〜
聡
「悟・・・俺フラれたら自殺するわ・・」
¨お前昨日までかなり自信ありげに話してたよな?¨
悟
「修学旅行が終わってからにしてくれ。今すると修学旅行が台無しになる」
聡
「おい、そこは普通´大丈夫!お前ならイケル`だろうが」
悟
「はは、まぁちょっとは気が楽になっただろ?
聡
「ならねぇよボケ。・・そんじゃ男聡!戦場へ行ってきます!」
聡と松浦千夏の関わりは去年の入学式からだ。
天然の松浦さんは入学式当日に上履きを忘れてしまい、困っているところを、松浦さんの可愛らしい様子に心を打たれたのか、聡が上履きを貸してあげたのである。
そして、今年に入り、運良く俺達と同じB組になったのだ。
¨たぶんイケルだろ¨
と俺は思った。
数分後、聡が戻ってきた。
悟
「どうだった?」
聡のニヤケた顔からすると聞くまでもないが、念押しに聞いてみた。
聡
「・・さぁ悟!好きな人教えろ!」
どうやら返ってきた返事を言うのが恥ずかしいようである。
悟
「あぁ〜・・明日教えるわ」
聡
「・・まっいっか。そんじゃ俺はハニーを送るからじゃぁな!明日絶対教えろよ!」
そう言って聡は駆け足で校門へ向かった。