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3本足のりかちゃん

ご無沙汰してました。

目の前には人形。そして山峰。

目の前の人形はずいぶんと汚れている。

だが、元は水色だったと思われるワンピースともう茶色っぽくなった髪の毛からりかちゃん人形だったと推測される。

しかし、足が3本ある。

わき腹から一本生えている。

絶対りかちゃんじゃねぇよ。コレ。

「これなんだよ」

「それがさぁ……」

山峰が語りに入った。


ここに来る途中気が付いたんだよ。

プレゼント買い忘れたことにさ。

お前にだよもちろん。

それで公園になんか落ちてないかなぁって探したらさ、これがあったんだよ。

足が3本だぜ?

3本足のりかちゃん。

有名な話だろ


「私りかちゃん。呪われてるの」

唐突に机の上の人形が喋った。

「うるせぇ!」

山峰が自称りかちゃんの上に拳を振り下ろした。

机が真っ二つになりフローリングの床に自称りかちゃんがめり込んだ。

山峰の機嫌が大分悪い。

このままじゃ部屋が潰れかねない。


あぁ〜むかつく。

最初は面白かったぜ?

お前絶対喜ぶと思ったもん。

でも喋るのやめねぇんだよ。

腹立ったから一度家に持って帰って黙らせようとしたんだよ。


「なにしたんだよ」

山峰の『黙らせる』。

考えただけでも恐ろしい。

「なにってまずは聖水買ってきたんだよ」

どこに売ってんだよ。

突っ込まずにおいた。

「それに漬けたんだけどまだ喋る」

「それで?」

「加熱した。沸騰し始めたところで清めの塩を少々いれて」

パスタかよ。

「それでもまだ喋る」

根性あるなこの人形。

「だから今度は銀を思いついた」

「何で銀なんだよ」

「大体魔物って銀だめじゃん」

そう言えばそうか。

ドラキュラも狼男も。

「でも家に銀は無かったから水銀で我慢した」

何であるんだよ。

「お湯から出して重りつけて水銀に沈めてやった」

鬼だ。

「2時間したらさすがに喋らなくなったよ」

悪魔だ。

「だからお経に包んでイヤホンで聖歌聞かせながらここまで持ってきた」

こいつの宗教はなんだ?

「やりすぎじゃねぇ?」

人形に同情する。

「でもまだ喋る元気があるから平気だろ?」

「私りかちゃん。死にそ……」

平気じゃない!

「喋べんじゃねぇ!」

拳を振り下ろそうとした山峰の手を押さえた。

「死にそうって言おうとしたじゃないか」

「知るか」

俺は床にめり込んだ気の毒な人形を見た。

山峰に捕まってしまったがばっかりに。

ご愁傷様。

「コレお前にやる」

「は?」

「欲しそうに見てただろ」

何言い出すんだこいつは。

「いらねぇよ。不気味だし」

「遠慮すんなって」

「だからいらな……」

「うるせぇ!」

そういって山峰は人形を置いて行った。


「私りかちゃん。呪われてるの。よろしくね」

山峰が去って1時間後。めり込んだ状態で自称りかちゃんが喋った。

あんまり可愛くない自己紹介だ。

「よろしく」

一つ屋根の下。

呪われたりかちゃん人形と住む。

ぜんぜん萌えねぇよ。

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