神公家家、来る
ふわぁ~っとのどかなあくびが聞こえてきたと思ったら、もうスヤスヤと眠っている千年桜。
その数分後、千年桜の眠りを妨げるものが…。
どばぁァァーーーん
「何事じゃ、ふわっ」
あくびを漏らしながら音がなったほうへと顔をむけた。
「あんさんは、馬鹿やないとっ!!!なんでもっとはよぅに星人たちを集めんや、あんさんのものやさかいに空夜のことなんか気にせんとはよぅ集めたらよいやさかいに!やのにいつまでたっても集めよらんと…ほんまに心配やねんから。」
「まぁまぁ、息継ぎなしによぅそこまで一気に言えたなぁ、それにしてもちと来るのがはよぅないか?」
「まぁーた、ごまかしよる、あんさんの悪い癖じゃ、そらはよきますわだてに神公家の長やってませんし、分かってはる?結界弱わなってるんやで!?」
星人たちがいないぶん結界の張り具合が良く分からなかったため、聖域への侵入が容易くなり、いとも簡単に神公家家の長にやってのけられたということなのだ。
「わしが、そないに簡単に殺られるとでも思うとったんかい?ホッホッホ、わしも舐められたもんじゃ、まだまだ現役バリバリやっちゅうのにのぅ。」
そんなこんなで一夜明け、そこにはだらしない格好の千年桜と神公家家の長と酒瓶が転がっていて、いつ殺られてもおかしくない無防備な格好だった。
だが、昨日の夜の内に結界を張りなおした為、いくら神公家の長といえどもこの結界を二度と破ることはないだろう。