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初デート

二人は墓地から海人の家の前までアリルの服をとりにいった。

海人「着いたよ。ここが俺の家!!」

アリル「ここが、海人さんの家なんですね!なんか小さすぎるような気もするけど・・」

ここが地上界で暮らしている人の家なんだなぁ~

海人「まぁな」

アリルのやつどんな家に住んでたんだ?あぁ、王族だからもっと豪邸な感じが普通だとでも思ったのかな?

アリル「いえ、私この家好きですよ!」

だって、王族の家なんか自分の好きなことをさせてくれなかったもん。ママは頑張ってパパの言うこと聞いてたけど、そのせいでママは病気になって死んじゃった。私、普通の家に住んでたほうがよかった。

海人「どうした?そんなに暗くなって」

どうしたんだろアリル。急に暗くなっちゃってさ。

アリル「い、いえ。ちょっと魔界のことがきになっちゃって。」

海人「そうか。じゃあ服とりにいってくるから、そこの茂みに隠れてて!」

そうだよな、魔界の姫様を召喚しちまったんだから考えちまうよな。

海人はそんなことを考えながらドアを押して家の中に入った。

海人「ただいま!」

母「おかえり、海人!悪魔召喚はどうだった?」

海人「ちゃんと成功したよ。今もさっそく、お仕事を手伝ってもらってるとこだよ!」

やべ、母さんにはアリルのことは内緒にしてないといけないって気持ちで不自然に喋ってしまったかも。

母「そうなの!じゃあ、今日はごちそうを作らなくちゃね。」

そう、母はいい海人は安心して2階に行き服をとりにいった。

海人(ばれなかったのか。じゃあ、アリルの服をとりにいくか。まぁ俺の服を着せるのもどうかと思うんだがね)

そして服をかばんにつめて財布を取り出し、一階に降りた時にまた海人の母が海人に言った。

母「海人、さっき家に帰ってきたばっかじゃないの!またでかけるの?しかもそんな大荷物で」

海人「ごめん、母さん!俺も立派な悪魔使いになるために俺の悪魔と一緒に仕事してくるんだ。」

こんどこそ変って気づかれたんじゃないかな?海人の心臓はバクバクな状態なのだ。

母「だったらいいのよ。あんた、昔から嘘をつく時なんかいつもと違っていい事言うから母さん心配でね。

隠し事なんかしてないわよね?」

海人「してないよ。じゃあ、いってくるから」

母「ならいいのよ。いってらっしゃい!」

母さん、ごめんな。俺、犯罪者なんだ。国のルールをやぶってしまった屑人間なんだ。ごめんごめん。

海人「アリル、何処だ?」

やべ、アリルの隠れてるところの前に母さんの使い魔のノワールさんがいる。

海人「ノワールさん、草刈は母さんが後でいいって言ってたんで、部屋で休んでてください。」

ノワール「おう、坊主。ありがとよ。じゃあ、俺は部屋で休んでくるわ。」


ノワールはそう言われて部屋に行ったのである。


海人「アリル、もういいぞ!でてこい」

危ないとこだった。もしアリルがノワールさんにばれててたら。俺は母さんの前で殺されていたかもしれない。

アリル「はい。」

海人「うわわ、なんで裸なんだよ。さっき着てたコートは何処にいったんだよ。」

海人は赤らめながら顔をアリルからそむけた。

アリル「あ、コートが木にひっかかってとれたみたいです。」

海人「おま、どうゆう恰好で隠れてたんだよ。とりあえずこのかばんにはいってる服着てくれ。お願いだ。」

アリル「わかりました。」

海人(姿は本当人間そっくりなんだよな。なんで、魔界なんかつくったんだろ。。。)

アリル「着替えましたよ。海人さんってやっぱ優しいです。」

海人「お、おう。そう言ってくれると嬉しいぜ。それじゃ出かけるとするか。」

アリル「今思ったんですが、こんな時間にお店ってやってるんですか?」

海人「やってるよ。昔、地上界で悪魔と人間が暮らしていたのは知ってるだろ?そのせいで、営業時間が若干おかしいんだよね。てか、昼3時くらいに寝るのが普通ってくらいだからな!」

アリル「そうだったんですか。ならよかったです。せっかくのショッピングを楽しめないかと思いました。」

二人は海人の家から少し歩き商店街に行った。

海人「着いた。どんな店に行きたいんだ?」

アリル「お洋服が売ってるに行きたいです。」

海人「そうだよな・・・さすがにその服では歩きたくないもんな。すまんな鈍くて。」

アリル「いえいえ、そんなことないですよ。海人さんに貸してもらってる服もいいんですが、一度来てみたかったんです。私の服はいつもメイドさんたちが選ぶ服で私で選んで服を着たかったんです。」

海人「そうなんだ。やっぱ、お嬢様育ちも大変なんだな。」

そう話してるうちにショッピングモール前まで着いた二人。

海人「いいか?アリルは城の兵士にばれたくないんだろ?」

アリル「ええ、そうですわ。」

海人「なら、不自然な動きは見つかるから、人間同士のデートのつもりで買い物をするんだ。」

アリル「わかりましたわ。私からデートを誘ったのですから、それくらいは当然なのです。」

海人「そうかならいいんだ。」

アリル「楽しみです。はやく行きましょ。」

海人はアリルに手をひかれ、ショッピングモールの2階まで行った。

アリル「あ、お洋服屋さんありました!あんなにも素敵な服がいっぱい。海人さんはやく行きましょ。」

海人「お、おう。アリル急がなくても、服は逃げないぞ!」

アリル「うふふ。こんなに服がぁ~。どれしようかな?ワンピース?それともこのジャケットとかコートとか・・

こんなにあると困りますわ。」

海人「ふう。こうみると本当に女の子だよな。悪魔だとは思えない。悪魔?そうだ下級悪魔がショッピングモールにもいるじゃないか。(小声)ちょっと、アリル!買うものあるから少し待っててくれ。」

アリル「わかりました。」

海人「えと、帽子とアクセサリーがあればいいか。帽子はキャスケットでアクセサリーはどうしよ。このハートのネックレスを買うか。よし支払いは終わった。はやくアリルのとこに急がなきゃ。」

海人が走って、服屋に向かった時アリルは20代くらいの男に喋りかけられていた。

海人「アリル~!どうした?」

海人がアリルに喋りかけ状況を確認した。

アリル「この人が、私にしつこく誘ってくるんです。断ってるのに。」

海人「あ゛?」

海人は目を鋭くし相手を睨みつけた。若い男はおびえて去って行った。

アリル「海人さん、ありがとうございます。」

海人「ごめん、俺さ生まれてからこの鋭い目のせいで人が近寄らないんだよ。アリルもこわかったろ?ホントは俺なんかと来るんじゃなかったて後悔してるよな?(汗)」

アリル「いいえ、私は海人さんが優しいって知ってます。だから、私は海人さんをもっと好きになりました。」

海人「おい、好きって。そんな簡単にそんな言葉は口にしたらいけないよ。」

一瞬ドキッとした。いや現在進行形でドキッとしている。だめだめ、相手は悪魔なんだぞ?悪魔王の娘なんだぞ?

本当にアリルって本当に普通の可愛い女の子だよな・・・


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