転校生修馬。
やっと学校まで着きました!これからどんどん書いていきます!
携帯の時間を見るともう遅刻寸前だった。
担任のハッシーはもぅ来てしまっているだろうか。
「もうすぐ朝の出席をとる時間ですよ」
「あ、そんな時間かぁ…つか敬語やめようよwタメじゃん。つかあんたの名前聞いてないんだけど?」
「そういえば助けてもらったのにも関わらず言って無かったや。あたし、南 真子です」
「南さんか。俺の新しいクラスメイトさんね。ところで南さんのクラスはどんな感じ?」
あたし達はちょうど学校の門をくぐったところでそんな話をしていた。
「そうだな…良いクラスだと思うよ。みんな仲が良いし、男子と女子の隔たり無いし。担任のハッシーも若くて、好青年で良い人だよ!それにしてもなんで転校してきたの?」
「ダメ?w」
ダメと聞かれても…
「だっ、ダメじゃないよっ」
はいむしろ大歓迎ですが。ぇ
「本当に?じゃあ内緒〜」
この時はこの内緒の意味がよくわかって無かった。全てはこの言葉に隠されていたのに…
「ふ〜ん…あっ、こっちだよ」
やっと校舎に入って教室に着いた時にはもぅハッシーが出席をとっているところだった。
戸を修馬が開けようとしたので、あたしは制止した。
「待って!急に藤田くんが入ってきてもみんなわーわーなってうるさくなるだけだし、ハッシーにも知らせないと」
「そっか。頭良いね〜南さん」
「だからちょっと待ってて」
あたしはそういうと教室の戸を開けた。
みんなの視線があたしに集まる。
「あー!真子だー!遅くなーい?」
「何してたんだよー!お前の下ネタがねぇと一日がはじまらねぇし!」
最初に叫んだのは麗奈で次に叫んだのは下ネタで笑ってくれる恵太だ。クラス中がどっと笑う。
「あはは…」
「なんだ南寝坊か?」
ハッシーが聞いてきた。
間違っても倒れておんぶされてましたなんて言えない。
「いやぁちょっとぉ〜それよりハッシー、ちょっと…」
「ん?」
あたしはハッシーを連れ出した。
廊下で修馬はちゃんと待っていた。(当たり前だけど)
「ん?何組の生徒だ?早く教室行きなさい。で、なんだ南?」
にこにこしながらハッシーは何を勘違いしたのか修馬に注意してしまった。
「ぶw」
「ちょ、ハッシー!今日転校生くる日じゃない?w」
「え?なんで知ってるの?俺みんなに秘密にしてたのに!なんで?」
あたしは修馬を指差して
「これ、転校生だよ」
「ども。藤田っす」
そう修馬が言うとハッシーが、あっちゃーと一言言って謝った。
「そうか!お前が藤田か!ごめんな〜いや〜遅いから心配したよ!何かあったのか?」
ギクっとした。もし倒れたのがバレたら恥ずかしいし、遅刻した理由が知られてしまう。
「道に迷ったんです。そしたら南さんが案内してくれて」
あたしは耳を疑った。
修馬はまたしてもあたしを助けてくれたのだ。
かっこいい。かっこよすぎる。
「南が?えらいじゃないか〜お前朝は意識飛んでるのになw道は教えられるのか。珍しいなぁ」
「あはは…まぁね…」
「じゃ、とりあえず教室入るかぁ」
あたしはハッシーの後ろで修馬にそっと声をかけた。
「また助けてもらっちゃったね」
「別に気にすんなって」
そう言って修馬は笑った。
「はーい!みんな静かにー!いきなりだが転校生紹介するぞー」
教室中がざわめく。
「藤田 修馬君だ。青森から引っ越してきたそうだ。みんなわからない事があったら助けてやってくれ」
あたしはその言葉を聞きながら自分の席に着いた。
「なぁなぁ〜なんでお前と転校生一緒に入って来たんだ?」
恵太が興味深々で聞いてきた。
「別にたまたまだよ」
「ふーん…」
「ね、それにしても藤田くんって真子のタイプそのまんまじゃない?」
麗奈がにやにやしながら言う。
「そ、そうかな?」
図星だけどね。
「マジ?あの田舎っぺがタイプなワケ?」
恵太が修馬をバカにした。悪いけど恵太よりは修馬のほうが百倍優しい。
「あのねぇ〜!藤田くんは!…」
でもここで優しいって言っちゃったらなんでって聞かれるに決まってる。
「なんだよ?」
「な、なんでもねぇよっ」
「変なやつ〜」
前を向くと修馬と目があった。修馬はにこりとあたしに微笑んだ。
あたしの中で今までこんなにびびびっときちゃうような人がいただろうか。
修馬が気になってしかたない。もっと、もっと話がしたい。
「青森から来ました。藤田 修馬です。よろしくお願いします!」
「じゃあ藤田は南の隣の席に着け」
「えっ゛!」
またベタな展開かよっと思いつつ、心の中でガッツポーズしたあたしだった。