フォノの街へ
ていうか、少年の方の名前も忘れたや(*´ω`*)
灰の大地は、このアポクリファスの古戦場って言われる世界の中心に広がるフィールドなの。
大きな大陸の約五分の一が、根の底まで灰に変わった大きな争い。
そんな巨大な争いが起きたエリアの隅にフォノ街があるわけ。
まぁ灰の大地と言っても、灰色の砂漠が広大に広がるわけで。
それを以前私は一人で渡ろうとしたわけで。
「うん。頭悪いなぁ」
「うっさいわ! あんたならどうするのよ!?」
「いやそもそも渡らないよ……」
『喋っちゃだめです! 息が臭いのが移っちゃいますぅ!』
「えええ!? どこまでマスターディするわけですかぁ!?」
『うっさい、喋りかけないでください。変な匂いが移ります!』
「くっさ」
『くっさいわぁ、使用済便器の縁の匂いがします!』
「やめてぇ! リアル過ぎて怖いのぉ!」
――――というわけで、今はウィンドドラゴンさんに乗って街を移動しています。
『旦那ハ優シイデスナ。コンナ汚物ヲ運ブナドト』
「そうでもないよ」
「いやいやいや、何ナチュラルに話をしてるわけぇ!」
『ドコデ投棄スルオツモリデスカ?』
「フォノの街。フォノトの街に用があるから。ついでに、ね」
「……ねぇ。一つ聞きたいんだけど」
『クサッ、近寄ランデイタダケマス?』
「うっさいわぁ、もう降りる! 私もう降ります!」
「どうぞどうぞ」
『ドウゾドウゾ』
「誰か止めなさいよぉおおおおおおおおおお!」
――――落下しながら叫んでも、まァ誰にも聞こえるわけでもなく。
大きなクレーターを作って、着地して、またウィンドドラゴンに拾われるまで一時間ほどかかりました。
「やめてぇ、前足で頭掴むのやめてぇ! 爪で頭禿げちゃうのぉおおお!」
「フォノト……か」
『フォノト市街ハエフェクトラ山を挟ンデ、フォノ市街ノ向カイの街デスナ』
「うん……」
『何カ御用デモ?』
「……会いたいという人がいるんだ」
『ホウ……』
「……。ぼくも会いたい。デイズ・オークスに」
『デイズ・オークス……ドノヨウナ人物デショウナ?』
「アトラシアが勧めたんだ。……一筋縄ではいかないだろうさ……」
『ナラバ一層ノ御武運ヲ』
「戦わないさ。それで済むなら」
『アノ神々ニ限ッテソレハアリエナイデショウ』
「だろうね……まぁ頑張るさ」
『ハイ。我々モ陰ナガラ助力ヲ』
「ありがとう。少し休憩しようか? もう少しでアステアがここら辺を飛んでるだろうからさ」
『ハイ。喜ンデ』
「痛いのぉおおおおお! そろそろ血が滲んでるんですけどぉ!?」
『捨テイイデスカ?』
「いいんじゃない? アステアには一回自力で入ってるし」
『了解デス』
「ああああああああああああああああ!」
――――そして私は地面とキスをする。
「……なんなんこの待遇?」
『自業自得かと……』
「こんなの……こんなのねぇ! 私がレベル2になったらねぇ!」
『――――崩天の呪術師は上位クラスです』
「は?」
『メフィスティアの弟子と言われるレアクラスを15レベルまで上げて初めてクラスチェンジが発生します。
そして名前は、メフィスティアの弟子から崩天の呪術師に変わります』
「15ぉ!? クラスレベルぅ!?」
『戦いますか?』
「――――くそったれがぁああああああ!」
結局、空を翔けるウィンドドラゴンを追いかけ、私は灰の大地を全力疾走する羽目になった。
土埃が大量に私の背後を追いかける。
空を見上げて走りながら、小さな影が脚もをと横切った。
それは空いっぱいに伸びるアナトリウスの水晶の葉っぱだった。
舞い落ちて私の手に吸い込まれる―――――
「水晶葉……」
『頑張れって、アナトリウス様が言ってますね』
「――――見てるんだったら助けなさいよぉ! うぉおおおおおおお!」
『ホント……この人は』
まぁ、もう一個の方が投稿し終えるまで書きます。