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翌日
カミさまが、 ナギが消えた翌日から神社の修復工事が始まった。
社殿とその周りは工事のためにすっかり覆い隠されている。
わたしたちのいた場所が変わっていく。
わたしはぜんぶ覚えてるって言ったけど……やっぱりちょっとさみしい。
カミさまはもういない。 あの覆いの中に隠されて。
今日は声も聞こえない、 ナギ……さまは、 いるのかな?
わたしに呼びかける声は……聞こえない。
わたしはウーロン茶を二本買うクセがついてしまっていて、 これはしばらく治らないかもしれない。
もちろん今日も二本ある。 一本はわたしの、 そしてもう一本は、 カミさまの……。
——ふむ! そう、 俺の。
……えっ?




