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【長屋小噺】 三分間のメロンソーダ  作者: 長屋ゆう
◇第二部 第四章
93/172

その3 ゆで卵

ゆで卵ですかね、

最近驚いたのは…


台所に行くと、

ふとね、

母がね、

ゆで卵の殻を剥いてるんですよ。



もう婆さんですよ…

ゆっくり剥いているんです…



そして小皿にそれを置いてね、

まん中から箸を入れて二つに割るんですよ。


そしてね、

それにね、

黄身に醤油をかけて、

それをオカズに白米とやるんですよ。


味噌汁は大根ですよ。


真似してね…

食べたらね…

【おっ!】って味だった。


母は半熟とか苦手でしてね、

しっかりと火が通った卵しか食べられないんですよ。



でもね…

なかなかオツな味ですよ。



黄身が乾くほど火が入っていますから、

味噌汁は必ずいりますがね…


卵一個で驚けたらそれは御馳走ですよ。




時々食べたくなるんですよね~




亡き母を思いつつ…





え?

生きてるだろって?



え?

本当に?



見間違えじゃなく?



本当に?

昨日見たって?



生きてるって?



驚きましたね…

それは白目を剥きますよね…



白目というか白身をね…





ちょっとね…

【分からない人】は置いて行きますよ。







【老いて行く】んですから、

ウチの婆さんは…




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