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【長屋小噺】 三分間のメロンソーダ  作者: 長屋ゆう
◇第二部 第三章
81/172

その4 ようかん

じゃあ、

それでは、

これからは甘い噺を…


そんな父を見て育った。

十四代の【真打ち噺】

染谷光陰の完全犯罪…





ええ…

【お菓子おかし】ですな…





【いよっ!光陰!光陰!光陰さん!】

【待っていました光陰さん!】

【マスターダイキチ!】

【待っていました、マスターダイキチ!】




おや…

マークにリサも来てたのかい?


皆さんもありがとうございます。





それでは…

皆さん…

いざ…


尋常に…




和菓子といえばね、

羊羮ですね。


このね、

甘い羊羮をね、

黒文字で丁度いい大きに切ってね、

食べてね、

茶をすすり、

【茶息】をはく。


ちなみに【黒文字】っていうのはね、

小さな和菓子用のね、

西洋でいったら小さなフォークですよ。


でね、

甘さの後に、

茶の香気に渋さに、かすかな甘さ。


たまりませんなコレは。


甘いってのは幸せな味ですな。


こうね、

羊羮の艶々した姿はどうですかい。

水も滴るいい男ってね。


かといって女性的でもある。

実に色気がある和菓子ですな。



私はね、

寄席が終わった後にね、

ホッとしながらね、

羊羮を頂くんですよ。


そして、茶を飲んで【茶息】をはく。


これぞ日本の和菓子ですな。



そういえば、

昨日ね、夫婦喧嘩をしましてね、

妻に【あずき】を投げられたんですよ。


ええ、

もったいから、

そりゃあね、拾いますよ。



ふ~



あのね皆さん。





落ち込んでるから、

今日は帰ってもいいですか?




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