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【長屋小噺】 三分間のメロンソーダ  作者: 長屋ゆう
◇第二部 第二章
75/172

その6 おでんにタコ足

え?


タコ足を忘れてるって?


タコ足も串に刺してある?


もちろん、もちろん知っていますよ。


このね、

真っ赤に

のぼせたタコを見て、

足を一口噛むんですよね。


タコってね、

寂しくなると自分の足を噛むんですって。


こうね、

寂しい時にはね、

タコの足をかじるに限りますよ。


タコ足の、

皮がトロッと溶けてね、

そこからタコの旨味が広がる。


オツですな~



ここいらで、沢庵頼んでね。


米と一緒にとかっこむとね、

たまりませんよ。



え?

笑いどころ?



今、

のぼせてましてね、

よく聞こえませんな…


ほら…足の先まで赤いでしょ?





分かります?




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