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【長屋小噺】 三分間のメロンソーダ  作者: 長屋ゆう
第八章 ○演者:染谷京夜
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過ぎし日 その8 ○ マークとリサがやって来た

妹のリサです。


日本にもすっかり慣れて、

日本のママさんにお姉ちゃんも出来た。


ただね、あの【マスターダイキチ】の息子さんだけが変だった。


いつも暗い顔でね。


私の兄の顔はね、

【マスターダイキチ】の家に行く度にね、

どんどん明るくなってきましたけど、

【マスターダイキチ】の息子さんの顔はいつも暗い顔だった。



それから私は、

日本の大学に通いはじめて、

夏休みに、

お盆にね、

【マスターダイキチ】のお宅に挨拶にうかがったんですよ。



ちなみにね、

兄は日本で英語の教師をしています。


でね、

兄の普段着は着物ですよ。

ビックリでしょ?


高校卒業の時に、

【マスターダイキチ】から着物をもらってからですよ。


ええ、

子供のようにはしゃいでましたよ。



父はね、

日本の女性と再婚しました。


【マスターダイキチ】の寄席で知り合った女性だそうです。


ええ、週末は【マスターダイキチ】といつも呑んでますよ。



噺を戻しますけど、

私の噺ですね。


そう、大学四年の夏休みですね。

【マスターダイキチ】の家に挨拶にうかがったんです。


日本のお姉ちゃんと、

洋服のビジネスをすることにしたんです。


その挨拶なんです。


そしたらですよ。


庭でね、

【マスターダイキチ】の息子さんがね、

猫にエサをあげながらね、

【ニャアニャア】と言ってるんですよ。


猫も【ミャーミャー】と言っている。


猫に干し肉を与えているんですけどね、


猫は息子さんの手に猫ビンタですよ。


息子さんは【えっ?えっ?】ってね、

慌ててるんですよ。





分かりませんけどね。


ふとね、笑ってしまいました…


それから二年後…

【マスターダイキチ】の息子さんと…




結婚してましたね。




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