表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【長屋小噺】 三分間のメロンソーダ  作者: 長屋ゆう
第六章 ●演者:染谷大吉
40/172

その1 ウルメの涙目

こうね、小ぶりなね、ウルメイワシを火であぶって一杯やる。


いや~

これぞ独身男の、

さみしい酒のアテですよね。


こうね、チビチビとね。



ええ、ウチの妻の家が干物屋でね、


今年のウチのウルメは上物ですよ。

妻が言うから本当です。


こうね、焼いてね、

ご飯と共に頂いたりね。


もしくは茶漬けにしたりね。


しっかしね、

最近アッシは茶漬けに夢中でね、

このウルメの茶漬けがね、

またねオツなんですよ。


お江戸は朝しか米を炊かないでしょ。


でもね、夜には温かい飯が食いたい。


だから今日も茶漬けですよ。


しっかしね~

ほろ苦い茶漬けって他にあります?


ウルメってのは目が潤んでるように見えるから、ウルメなんですってね。


何で目が潤んでるんですかね。

泣きそうなんですかね。


しっかり、人間ってのは残酷だ。

ウルメさんの目に串を通して干しちまうんだから。


しかしね~

干したウルメは美味い。



あとね、

私は懐にねいつもウルメを持ち歩くようにしてるんですよ。


妻と喧嘩したらね、これを持って逃げるんですよ。


番頭にお願いしてね。

楽屋に泊めてもらって、

ふてくされて、

ウルメと酒をチビチビとね。


人生って、ほろ苦いですよね。



え?


オチ?


いやぁね、今度ね、

夫婦喧嘩の相談も受ける事にしたんですよ。


そう、夫婦喧嘩。


誰か相談したいですか?


おっとお客さん、

本当に手を上げなくていいですよ。


夫婦喧嘩してるってバレちまうんだから。



そうです、

ここが笑い所です。




いや、あちらの夫婦喧嘩している旦那は笑えませんか。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ