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【長屋小噺】 三分間のメロンソーダ  作者: 長屋ゆう
第四章 ○演者:染谷京夜
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ありし日 その4 ○ 夫婦喧嘩とハンバーガー

紙に包まれたテリヤキバーガーですよ。


もうね、もうここから風情がある。


袋を開ける前からね、半透明の紙から透けて見るんですよ。


テリヤキソースたっぷりでね、

マヨネーズもしみだしてる。


開ける前から分かるこの情景。


でね、

紙を開けるとね、

テリヤキソースとマヨネーズのね、

ベッチャベチャのテリヤキバーガーなんですよ。


でもね、これはね大将が毎日、毎日ね、ウナギのタレを仕込むようにね、

継ぎ足し、継ぎ足して店の味にしたものなんですよ。


このタレだけでね、

ご飯を三杯は軽くいけますよ。


でね、

紙袋を開けてね、

ため息を一息ついたらね、

一気に喰らうんですよ。



もうね、腹を空かした夫婦がね、

腹を空かした犬のようにテリヤキバーガーにかじりつくんですよ。


もうね、口の周りはソースでベチャベチャ。


でもね紙ナプキンなんて使いませんよ。


犬ですからね、口に付いたソースは手で拭うんですよ。


食べ終わるまでね、

妻とずっと睨みあっているんですよ。


喧嘩中ですからね。





ここでね、妻が仕掛けてくるんですよ。




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