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【長屋小噺】 三分間のメロンソーダ  作者: 長屋ゆう
第三章 ●演者:染谷大吉
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その9 熊と爺さん

この前ね、

ウチの父親がね、

ウチの爺さんが帰って来ましてね。


ビックリしましたよ。


前にね、

畑を荒らされたから、

熊退治に行くって言って、

行方知れずなんですから。


でね、手には鮭を持ってるんですよ。

立派な鮭を。


アンタさ、山に行ったんじゃないのかよって、

思いません?


私も思わず笑いましたよ。


もうね、困りますよね。



それからね、爺さんはずっと寝てましてね。


でね、急に起きると自慢話ですよ。



熊とね意気投合したんですって。


でね、

ずっと二人で熊の穴蔵でね、酒を飲んでたんですって。


そろそろ帰ると言ったら、熊がね、鮭をくれたんてすって。


ボケてるなって、

痴ほう症ですよ、アレは。


でもね、昨日ね、ウチの家の前に鮭が置いてあるんですよね。

しっかりと木箱に入っていてね。



色々と諦めましたよ。


ええ、ウチの爺さんを見たらね、

コイツは嘘つきだって思って下さいね。

とんでもねぇ野郎だって。





え?

アンタよりはマシだって?




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