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【長屋小噺】 三分間のメロンソーダ  作者: 長屋ゆう
◆ 第三部 第八章 【続・エンジェルアロー】のドーナツ
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その4 【続・エンジェルアロー】のドーナツ

ミカエル?


こんな所にまでFBI が来るんだね…


いいよ、

小さな家だし、誰もいない…

入るといい…



あぁ…ミカエルね…

何をしたんだい?



ミカエルについて?


ふ~ん…


どうだろうね…

天才と言えるのかな…


私の分かる範囲で答えよう…


ミカエルはね…

江戸時代に行きたいらしいよ…


だから飛行機を作るらしい…

時空を越えるんだってね…


何でもね…


日本のね…

江戸時代の長屋というね、

こう…

長方形の狭い庶民の部屋なんだと…


そこでね…

そこそこ働いて…

そこそこ釣りをして…

そこそこ尻を追いかけ…


とにかく…

そこそこ生きていたいって言ってたね…


【人生はそこそこでいい…】

ミカエルはいつもそう言ってたな…



口癖?

【天使は舞い降りる…】



大学の夏休み前かな…

ろくに大学に来ないのに、

誰よりもしっかりとしたレポートを出したよ。


ずっと考えていたんだと…


で?

ミカエルは何をしたんです?


ふ~ん…


エアフォースワンね…


ふ~ん…


私から言える事は一つかな…





【君達では勝てないよ…】





別に君達を馬鹿にしているワケではない…



ピンポーン!



ちょっと待っててくれ…

誰が来た…



フッフッフ…

【エンジェルアロー】のドーナツだ…


分かるかい?

ここで話をしているだけ無駄だ…


君達の動きは読まれてる…


ミカエルはいつもね…

私とドーナツを食べていたよ…


コーヒーを入れるから待っててくれ…

私の焙煎したコーヒーがある…

老いた大学教授の趣味さ…


皆さん…

疲れた顔をしてるな…


それは良くない…

働きすぎたよ…


あなた達の疲れた顔を誰が見たい?

そんな顔を両親や恋人に見せたいのかね?




見せたくないだろ? 




今日はここでゆっくりとしていくといい…

上司には事情聴取に手間取ったとな…

言い訳するといいさ…


今日はドーナツとコーヒー…

そして映画だ…




思い出したがね…

ミカエルの口癖はもう一つある…




【先生のコーヒーは最高にドーナツに合う】ってね。




飲んでいくかい?




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