その7 カツオのタタキ
刺身といえば…
カツオですかね…
カツオといったら、
カツオのタタキですかね。
薬味は…
ネギか、
ニンニクか、
ショウガですかね…
でもね…
私はね…
そんなに好きではないんですよ…
土佐の人達には悪いですがね、
やっぱり人間ですからね…
好き嫌いはありますよ。
でもね、
これだけ愛されてあるんだから、
カツオは美味いと思いますよ。
◆
しっかし…
あんまり私は好みませんね。
◆
でね…
◆
この間…
京子ちゃんとね…
幼馴染みの京子ちゃんとね…
そこの呉服屋の女主人の京子ちゃんとね…
昼飯を食いに行ったんですよ。
ええ…
私の着物を仕立ててくれるね、
呉服屋の京子ちゃんですよ。
◆
この着物も京子ちゃんが手配してくれました。
いつも私の着物はね、
シワもなく…
スッとしてますでしょ?
◆
着物に困ったらね、
京子ちゃんの呉服屋に行くといいですよ。
女にはオシャレも必要ですからね。
これも器量に入ります。
普段着から、結納の時の着物まで…
何でもござれです。
◆
でね…
◆
京子ちゃんはね…
勝手にカツオのタタキを二人前頼んだんですよ。
まぁね、
仕方なく食べる事にしましたよ。
◆
まあね…
お互い結婚しましたから…
互いの夫婦生活について話すんですよ…
◆
そして昼飯がやって来た。
味噌汁、白米、カツオのタタキですよ。
◆
そしたらね…
京子ちゃんがね…
【カツオ好きじゃないでしょ?】
【私が食べるわ】
って、私のカツオの皿を奪い取ったんですよ…
◆
ビックリしますでしょ?
◆
思わずね…
言ってしまいましたよ。
◆
おい!
磯野~
◆
え?
◆
分かりませんか?
◆
これから野球でもします?




