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その2 花茶息②
さて…
墓には線香…
墓といえば【仏花】ですね。
花屋が忙しい時期だ…
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墓に供える花を、
仏の花と書いて【ぶっか】と読みます。
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知ってました?
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お盆に【仏花をください】と言うと、
滞りなく、噺が進みますよ。
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しかし…
花屋に行ったらね、
花が大きいんですよね。
ビックリしましたよ。
◆
何でもね、
花屋の主人によると、
今年の夏が暑くてね、
おまけに雨も多かった。
つまり…
花は日光を浴びて、
雨を吸い、
すくすくと育ったんですって。
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なるほどね~
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しっかし、大きかったですよ…
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今日はこれにて…失礼します。
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はいはい、戻って来ましたよ。
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楽屋で茶をすすっていたら番頭さんに呼び戻されましてね…
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分かりませんか皆さん…
分かりません?
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本当に?
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いやね…
花屋の主人の【鼻】がね…
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大きいんですよ…
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ええ、蜂に刺されたんですって…
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お盆前にはね…
蜜を求めて蜂もやって来ますよ…
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これが私の完全犯罪…
【花茶息】でございます…




