その3 無精髭
いやね、
どうしてこうね、【ヒゲ】って生えるんでしょうね?
髪の毛ならまだ分かりますけどね。
髭って不思議ですよね。
こう、
黙ってでも生えてくる。
無精髭とかね、だらしないとか見られるじゃないですか。
戦国時代は武将は髭ですよ。
でもね、
このお江戸の時代の江戸っ子はね、
髭は剃って当たり前な風潮ですよ。
髭が生えて喜ぶのは床屋かカミソリ屋くらいですよ。
分からなくてね。
前田の床屋にどうして髭が生えるのかってね。
きいたんですよ。
なんて言ったと思います?
恋人と唇を合わせた時に、相手はチクチクしますでしょ?
ですって。
口付けは甘いもの、
針はいらないんですって。
う~ん…
上手いけど、
何か騙されてますよね。
確かにね、
老人は髭をたくわえてますね。
もうね、
年をとるとね、
婆さんと口付けはしないんですよね。
しっかし、
なぜか納得しない。
で、
試しに髭を伸ばしてみたんですよ。
そしたらね、
答えが分かったんですよ。
髭と納豆の相性が悪いんですよ。
髭に納豆の糸がつく。
納豆をかっこむにも髭が邪魔になる。
諦めて髭を剃りましたよ。
だって、納豆大好きですからね。
こうやってね、歴史というか、人と商売は結びつくんですよね。
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深い噺になりましたね。
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納得しました?
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明日の朝、納豆食います?
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あの…
まだ分かりません?




