勇者はやられる2
「この紋様を持つ者を知っているのか?」
先程宣誓した青年が姉に言い寄る。
赤金の髪にヘーゼルの瞳の滅茶苦茶男前のいかにもモテそうな青年だ。
勿論そんな美男子に言い寄られた姉が、顔を赤らめてその青年に見惚れてしまっていたのは致し方ないと思う。
だって、ここはどのつく田舎。
野郎どもも芋ばかり、こんな洗礼された美男子に手を握られて話し掛けられてみろ。
「あ……あ……あ……」
しか言えなかった姉に何の落ち度もない。
全てはこのど田舎が悪いのだ。
そんな二人を取り囲むように青年の右に神官服を着た、これまた美女と見間違うほど美しい青年が姉に熱い視線を送る。
透き通る青い髪にアクアマリンの瞳。
この完成された美しさは何だろうか?
そんな美丈夫に熱視線とか、マジ死にそうだよな。
そんな中何とか立っていられる姉は凄いと思う。
感心しながら、うんうんと心の中で頷く。
「おい。シーとやらを早く教えろ」
そして、青年の左にいるもう一人は何故か滅茶苦茶偉そうな男だ。
キラキラとした目に痛い服装に金髪碧眼と来た日には、これって王道王子様じゃね?と思った俺は推察力半端ね~と思う。
正しく王子様。
後で自己紹介されて分かったのだが、本物の王子様らしい。
そんな勇者パーティー一向が俺に気付かず姉にすがり付いている。
もし、この時の俺にテレパシーなるものが使えたらきっとこの野郎共の思考が読めただろう。
何せ勇者パーティーは男だけ……華がない。
つまりはそう言う事だ。
野郎なんて最初からアウトオブ眼中だったのだ。
故に俺は尚も忘れられたまま第二話が終わる。
ありか?
お読み頂きありがとうございます。
また読んで頂けたら幸いです。