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縁Ⅰ

【支配人 ミレウス・ノア】




「お兄ちゃん、どうして嬉しそうなの?」


「ん? たぶん、モンドールが試合に勝ったからだろうな。……そんなに顔に出てるか?」


「うん!」


 闘技場での仕事を終えた俺は、シルヴィと一緒に帰路についていた。ヴィンフリーデが休んでいた間は、俺の帰りが遅いため一人で帰っていたシルヴィだが、今となってはそんなこともない。


「モンドールお兄ちゃん、すごかったね!」


「そうだな、見ごたえのある試合だった」


「あの竜人さん、大きかったね! マイル君より大きかったよ!」


「竜人の純種だからな。俺も初めて見たぞ」


 そんな会話を交わしながら道を歩く。妹の表情はころころと変わり、すれ違う人々が時折彼女を見て笑みをこぼしていた。


「シルヴィのほうはどうだ? 闘技場で困っていることはないか?」


「うん、大丈夫! みんな優しいもん」


「魔工技師としての仕事も順調か? 魔術師ギルドにも出入りするようになったんだろう?」


 シルヴィが魔術師ギルドに勧誘されたのは、ヴィンフリーデの一件が原因だった。耐呪の指輪を嵌めた彼女は、喧騒病から完全復帰した唯一の症例だ。

となれば、その耐呪の指輪は誰が用意したのか、という話になる。壊れた魔道具を転用して、別の魔法を封じ込めた技術はギルド内で高く評価されているらしい。


 シルヴィがもう少し成長するまでは、下手に目立たせないほうがいいと思っていたのだが、魔道具を改造するための施設が魔術師ギルドにしかなかったこともあり、ギルド内には知れ渡ってしまったのだ。


「変わった人もいるからな。知らない人に付いていっちゃ駄目だぞ」


「うん! それに、レティシャお姉ちゃんが一緒にいてくれるから」


「そうか、それなら安心だな」


 帝都でもトップクラスの魔術師であり、研究者としても成果を挙げているレティシャの影響力は大きい。それでも手を出すとすれば『魔導災厄スペル・ディザスター』くらいだそうだが、あの爺さんは魔道具にはそれほど興味がないらしい。


「あとね、『千変万化カレイドスコープ』さんが、壊れた魔道具をたくさんくれたよ」


「くれた? 修理依頼じゃなくて?」


 うちの名物剣闘士の一人、『千変万化カレイドスコープ』は魔道具のコレクターとしても有名だ。そのため、動かない魔道具が彼の倉庫に多く眠っているのは知っているが……。


「えっとね、三個直したら、一つくれるんだって!」


「それは気前のいい話だな……いや、そうとも限らないか?」


 いくら『千変万化カレイドスコープ』がコレクターとはいえ、動かない魔道具はついでに集まったものが大半だろう。そして、そんな魔道具を復活させられるのはシルヴィだけ。そう考えれば、意外と適正な取り引きなのかもしれないな。


 そうこう言っているうちに、俺たちは自宅近くまで帰りつく。少し道を逸れたのは、食材を買い込むためだ。昔から馴染みにしている店に顔を出すと、店主のおじさんが威勢よく声を上げた。


「おう! シルヴィちゃんいらっしゃい!」


「おじさん、こんにちはー!」


 シルヴィが元気に挨拶を返すと、店主の顔が目に見えて緩んだ。その様子を眺めている俺の視線に気付いたのか、今度はこっちに向かって笑顔を向ける。


「ミレウス君もいらっしゃい」


「おじさん、ついに俺より先にシルヴィの名前を呼ぶようになりましたね」


 最初は「ミレウス君、シルヴィちゃん、いらっしゃい」と言っていたのに、もはや俺のほうがオマケ扱いだ。そんな冗談に、店主のおじさんは笑いながら頷いた。


「そりゃあ、シルヴィちゃんは元気で人懐っこいからな! 誰でも構いたくなるさ」


 そう答えながら、おじさんはいくつかの食糧をひょいっと手渡してくる。馴染みの店だけあって、俺が必ず買うものは把握しているからだ。


「あらまあ、シルヴィちゃんは今日も元気だねぇ」


「おばさん、こんにちはー! ねえねえ、これなーに? どうやって食べるの?」


「ああ、これはたまにしか出回らない野菜だから、シルヴィちゃんは初めてかもねぇ」


 そんなやり取りを微笑ましく眺める。見れば、店主のおじさんも同じような表情を浮かべていた。


「楽しそうで何よりだ。……ミレウス君が一人で暮らすようになってからは、俺も女房も心配してたもんだが……」


 おじさんはぽつりと呟く。親父やエレナ母さん、ヴィンフリーデと暮らしていた頃を知っている彼からすると、俺は一人ぽつんと取り残されたように見えるらしい。仕事が忙しくてしばらく顔を出さないでいたら、心配して家まで様子を見に来てくれたこともあるくらいだ。


「だが、あんなかわいい妹ができたんじゃ、不摂生はできないだろう。なあ、『お兄ちゃん』?」


「ええ、そうかもしれませんね」


 シルヴィが本当の妹だということは知らないはずだが、それでも彼らはシルヴィを俺の妹として扱ってくれていた。そのことに感謝しながら、俺は必要な食材を追加していく。


「またねー!」


 食材の代金を支払うと、俺たちは店を後にした。通りを歩きながら、シルヴィは食材の入った籠を覗き込む。


「あ! リエシュの実が入ってる! お兄ちゃん、いつの間に買ったの?」


 シルヴィの瞳が輝く。彼女のためにこっそり買った果物だが、あっさり見つけられてしまったようだ。


「好きなんだろ?」


 シルヴィの故郷であるフォルヘイムでも手に入るこの果実は、シルヴィの大好物だ。帝国とフォルヘイムでは植生もずいぶん違っていたが、よっぽど適応力の高い植物なのだろうか。


「うん! お兄ちゃん、ありがとう!」


 シルヴィは笑顔を見せると、大好物を籠から取り出した。どうやら家まで手で持って帰るつもりらしい。


「……」


 そうして嬉しそうに果実を眺めていたシルヴィは、ふと顔を曇らせた。


「どうした?」


「お父さんとお母さん、いつ来るのかな……」


 シルヴィはリエシュの実を見つめたまま呟く。フォルヘイムで食べていた果実を見て、郷愁の念が湧いたのかもしれない。


「いつだろうな……」


 俺は答えを濁した。必ず迎えに行くと約束してフォルヘイムに残ったセインとアリーシャだが、距離が遠いこともあって近況は不明だ。一度だけ手紙が来たのだが、俺あての文書については、フォルヘイムでクーデターがあって、その動向を見極めているとかいう不穏な内容だった。


 あの二人の戦闘力なら危険は少ないだろうが、力を持たない混血種たちを今後どうするかという、ややこしい案件を背負っている。そうすぐには来られないだろう。


 どう答えたものか。そう悩みながら建物の角を曲がったところで、俺はふと足を止めた。なぜなら、白いフードを被った人物が俺たちの家をじっと見つめていたからだ。


「お兄ちゃん、あれって――」


 シルヴィも気付いたようで、こちらに身を寄せてくる。だが……。


「大丈夫だ。たぶん、あれはシンシアだ」


「え? シンシアお姉ちゃん?」


 シルヴィは目を丸くすると、まじまじと白フードの人物を観察する。だが、あまりピンとこなかったようで、むー、と首を傾げた。


「あの背格好と立ち方には見覚えがあるからな」


 そう結論付けると、俺は気負いなく白フードの人物へ近付いていく。予想は当たっていたようで、接近に気付いた彼女は、目深に被っていたフードをはらりと後ろへよけた。


「あ、ミレウスさん……!」


 フードから現れた顔は予想通りのものだった。俺たちを見つけたせいか、表情がぱあっと明るくなる。


「わあ、本当にシンシアお姉ちゃんだー!」


「シルヴィちゃん、こんにちは」


 走り寄ったシルヴィが、そのままの勢いでシンシアにぼふっと抱き着いた。すっかり慣れたのか、シンシアはよろめく様子もなくシルヴィを受け止める。妹はシンシアに抱き着いたまま、顔だけをこちらに向けた。


「お兄ちゃん、よく分かったね!」


「まあ、シンシアだからな」


 特に、一緒に戦った仲間の特徴は身体が覚えているものだ。そんな俺たちの会話に、シンシアが首を傾げた。


「ええと……どういう意味ですか?」


「お兄ちゃんがね、顔が見えてないのに、シンシアお姉ちゃんだって分かったんだよ!」


「顔が見えていないのに、ですか?」


「うん! 格好とか立ち方で分かったんだって!」


 いまいち要領を得ない妹の言葉だが、シンシアにはしっかり伝わったらしい。彼女は嬉しそうに笑った後で、照れたように視線を逸らした。


「でも、どうして顔を隠してたの? 悪いやつに追いかけられてるの?」


 シルヴィは一大事とばかりに、きょろきょろと周りを見回す。だが、シンシアが顔を隠していたのは、単に『天神の巫女』のファンに囲まれるのを避けるためだったのだろう。


「俺に用事だったのか?」


「それが――あ、すみません、少し待っていてくださいね」


 そう断って、シンシアは近くの建物の陰へ小走りで近付く。そして屈んだかと思えば、その腕にはさっぱり成長しない鳥の雛が抱えられていた。


「ちょっと遊ばせてたんです。最近、お仕事に連れて行ける機会が減っていて……」


「あ、ノアちゃんだー! ノアちゃん、元気?」


「ピィ! ピィ!」


 興奮した様子で小さな翼をぱたぱたさせるノアを抱いて、シルヴィはご満悦のようだった。その様子を見て、俺とシンシアは顔を見合わせて笑う。


「あの、突然お家に押しかけてすみません……急いでご相談したいことがあって」


「構わないが……じゃあ家に入るか。その様子だと、屋外で話すようなことじゃなさそうだ」


「すみません……」


「気にすることはないさ。シルヴィも喜ぶ」


 恐縮するシンシアに声をかけると、俺は懐から家の鍵を取り出した。




◆◆◆




 それなりの広さを誇るリビングで、俺はシンシアと向かい合っていた。なお、最初俺の隣に座っていたシルヴィは、シンシアの横に座ったり、俺のところへ戻ってきたりとせわしなく動いている。


「――嘆きの森へ討伐に行く?」


「はい。非公式ですけど、皇帝陛下や神殿長といった要職にある皆さんで決めたみたいです」


「それだけ重要かつ極秘任務ということか……」


 シンシアからもたらされた情報に驚く。嘆きの森はたしかに不気味だが、特に実害はない。わざわざそこへ討伐に行くということは……。


「ひょっとして、喧騒病と関係があるのか?」


 風土病ではなく、帝都全体に効果を及ぼす呪いだということが判明した喧騒病だが、その術者はいまだ不明のままだ。このタイミングであれば、その対処である可能性は高い。


「はい。呪いの源は、あの森にあるはずです」


「そうなのか……あの森には何度も入ったが、気付かなかったな」


 喧騒病は昔からあったものだ。となれば、知らずに術者とすれ違うようなこともあったのだろうか。なかなかぞっとする話だな。


「それで、術者の正体には見当がついているのか?」


 そう尋ねると、シンシアの視線がテーブルの上に落ちた。何か言い出しにくいことがあるのだろうか。


「……私がミレウスさんのお家を訪ねたのは、協力をお願いしようと思ったからです」


 シンシアの言葉は、問いかけに答えるものではなかった。だが、彼女が理由もなく別の話を切り出すとは思えない。


「協力って、嘆きの森へ討伐に行くことか? 興行日と重ならないなら付き合うぞ」


 シンシアには、喧騒病の解明で借りを作ったばかりだからな。功績をふいにしたわけだし、協力を惜しむつもりはなかった。


「ありがとうございます……!」


 そう伝えると、彼女はほっとしたように息を吐いた。


「制約があって、討伐に参加するメンバーは六人だけなんです。帝国と、魔術師ギルドと、マーキス神殿から一人ずつ。そして、それぞれが一人ずつ協力者を連れてきていい、と」


 もはや極秘任務だな。喧騒病の元を断つというのであれば、もっと堂々と大人数を動かしてもいいと思うのだが……。


「ただし、協力者は口が固くて、絶対的に信頼できる者であること。……それが条件でした」


「嘆きの森に何があるんだ?」


「私にも分かりません……すみません」


 シンシアは申し訳なさそうに頭を下げる。とは言え、彼女を責めるような話でないことは間違いない。


「シンシアが謝ることじゃないさ。あとは当日明らかになるだろう」


「はい……」


「ねえねえ、なんのお話? お兄ちゃんもシンシアお姉ちゃんもどうしたの?」


 張り詰めた空気を感じ取ったのだろう。不思議そうな表情を浮かべたシルヴィが、俺たちの顔を交互に眺めていた。




◆◆◆




 嘆きの森に集まったメンバーは、そうそうたる顔ぶれだった。


「なんだい、まさか『極光の騎士(ノーザンライト)』を連れてくるとはね。さすがに予想外だったよ」


 開口一番にそう告げたのは、魔術ギルドの長にして、帝国の特別顧問でもあるディネア導師だった。機密にかかわる任務とは言え、彼女が直接出向くとは思わなかったな。


「俺も驚いている」


 そして、驚いたのはそれだけではない。次いで、俺は彼女の隣に立つ巨漢に顔を向けた。その巨躯ははち切れんばかりの筋肉に覆われており、その存在感は常人の比ではない。


「まさか、ここで会うとはな。『大破壊ザ・デストロイ』」


「フン、それは俺の台詞だ。……だが、お前がいるのであれば、退屈せずにすみそうだ」


 人類最強の男『大破壊ザ・デストロイ』はニヤリと笑う。肉食獣の獰猛な笑みにしか見えないが、彼は本当に上機嫌な様子だった。


「へへっ、こりゃ集合場所を間違えたか? どう考えても闘技場にいるべき面子だろ。……俺を含めてな」


「殿下、ご自分を剣闘士に数えないでください」


 予想外の人物はそれだけではなかった。帝国サイドから派遣されたのはモンドールだったのだ。皇子という立場と、戦闘における実力。納得の人選ではあるが……。


「まさか、六人中三人が剣闘士とはね。モンドールが言う通り、こりゃ場所を間違えたかねぇ」


「ディネア導師、モンドール様を呼び捨てにしないでいただきたい。それに、殿下は剣闘士である前に皇子です」


 真面目な顔でディネアを諫めたのは、六人の中で唯一面識のない人物だった。そろそろ中年に差し掛かる頃合いだろうか。その物腰にはまったく隙がなく、剣闘士なら間違いなく上位ランカーに匹敵するだろう。『大破壊ザ・デストロイ』もその強さを感じ取ったようで、興味深そうに彼を検分していた。


「リーゼンは相変わらず固いねぇ。そんなんだから、イスファンが渋い顔をするんだよ」


「陛下が渋い顔をなさるのは、無茶を通そうとするからです。それから、陛下のことを呼び捨てにしないでいただきたい」


「はいはい、分かったよ」


 そんなやり取りを眺めながら、俺はモンドールに近付いた。


「モンドール。彼は誰だ」


「おう、『極光の騎士(ノーザンライト)』。あんたと闘技場以外で会うなんてな。面倒ごとを押し付けられたと思ってたが、悪いことばかりじゃなさそうだ」


 モンドールは挨拶を返すと、リーゼンと呼ばれた人物を目で示す。


「あれは、ルエイン帝国第一騎士団長のリーゼンだ。見ての通り堅物だが、腕は立つし統率力や指揮も大したもんだ」


「第一騎士団長……大物だな」


 帝国騎士団の一角、それも第一騎士団を預かる人物となれば、あの技量にも納得がいく。俺はざっと残るメンバーを見回した。


 帝国政府からは、モンドールとリーゼン騎士団長。魔術師ギルドからは、ディネア導師と『大破壊ザ・デストロイ』。マーキス神殿からは、シンシアと『極光の騎士()』の六人だ。だが……。


「人選が偏ったね。戦士だらけじゃないか」


 俺と同じことを考えていたようで、ディネア導師が肩をすくめた。


「俺はミリアムのほうを連れて行くつもりだったんだぜ? そしたらリーゼンが付いてくるって聞かなくてよ」


 そう弁解したのはモンドールだ。だが、その後ろでリーゼン団長がやれやれ、とばかりに首を横に振る。


「今回の任務は何が起こるか分かりませんからな。彼女では力不足というもの」


「そうかぁ? 第一騎士団の首席魔導師なんだから、充分だろ」


「……殿下に彼女に対する下心がないのであれば、認めたかもしれませんが」


「別に下心はねえさ。怪しくて薄暗い森を歩くんだから、せめて美人の一人くらい――」


「私が付いてきて正解でしたな」


 そんなやり取りを見て、ディネア導師は大きく溜息をついた。


「モンドール、あんたって子は……」


「先生のほうこそ、魔術師ギルドなんだから魔術師が二人来ると思ったぜ」


 モンドールは恐縮する様子もなく自然体で答える。二人の気安さと、先生という呼称からすると、モンドールはディネア導師に教えを受けていた時期があるのかもしれないな。


「アンタは魔術師の女の子を連れてくると思ったし、マーキス神殿は二人とも神官だと予想していたからね。バランスを取ろうと思ったのさ。……それぞれの事情があったとは言え、協力者のすり合わせくらいはしとくべきだったねぇ」


 そして、二人の視線が俺とシンシアに向けられる。何か言うべきかと思ったが、それより早くシンシアが口を開いた。


「他のメンバーが誰であれ、私は『極光の騎士(ノーザンライト)』さんに協力を求めたことでしょう。強さにおいても人格においても、まったく疑う余地はありませんから」


 彼女は聖女モードを発動しているようだった。その顔に浮かんでいるのは穏やかな微笑みだが、その語調は断言としか言いようのないものだ。


「別に非難するつもりはないよ。単に驚いただけさね。あの『極光の騎士(ノーザンライト)』がメンバーに加わったんだから、むしろ歓迎するよ」


 その態度に怯んだわけではないだろうが、ディネアはあっさり擁護に回る。その横では、モンドールもうんうんと頷いていた。


「それに、『極光の騎士(ノーザンライト)』は魔法戦士だからな。そこまでバランスが悪いわけじゃないだろ」


 そしてモンドールがまとめに入る。今の俺は古代鎧エンシェントメイルを起動しておらず、シンシアの筋力強化フィジカルブーストで動いている。そのため、魔法は使えないのだが……まあ、本当に必要になったなら、その時に改めて起動すればいい話だ。


「さて、そろそろ行こうかね。雑談なら、歩きながらいくらでもできる」


 ディネア導師の言葉に促されて、俺たちは嘆きの森へ足を踏み入れた。



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― 新着の感想 ―
[良い点] シルヴィはなんか久々におにいちゃんと会話した印象ですね、いや、普段から懐きまくってるであろうことは想像に難くないのですが(笑 そして嘆きの森、ここが舞台ですか…古代鎧が眠っていたことも考え…
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