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1-6 迷宮国

一話ごとに書きたいところまで書いていると文字数のバラつきが酷くなっていく…

1-6 迷宮国



光が消えると、俺たちは森の中にいた。あたりは静寂に包まれており、本当に魔物が出てくるような世界なのかどうかも怪しいと思ってしまうほどだ。


「ウィズ様の話によると森から出たらすぐ分かるくらい大きい国らしいし、とりあえずあの明るい方にいくか?」


じっとしてても始まらないので歩き始める。


「そうね、でも門番とかに身分証を見せろとか言われたらどーする?」

「んー、よくあるパターンなら田舎から冒険者目指して出てきたばかりなので!みたいな感じかな?」

「じゃあそれで!任せてもいい?」

「リョーカイ」


森を抜けると少し離れたところに大きな壁が見えた。


「なんだ、あのでっかい壁は…50mくらいの高さはあるんじゃないか?」

「すごいねぇー、あんなのどーやって作ったんだろうねぇー、この世界の技術レベルってそれなりに高いのかな?」

「どうだろう?なんにしても入国してみれば分かるんじゃないか?」

「よし、じゃあ行こうー!」


俺たちが門に近づく…。

マッチョな門番はこちらをみている。

俺たちがさらに門に近づく…。

ついにマッチョな門番は口を開いた。


「ようこそ、迷宮の国ラビリスへ」

「「へ?」」


俺たち二人は思わず変な声がでてしまった。だってそうだろ?俺たちどう考えても変な格好してて、こんなところまで旅できるようにも見えないぞ?マッチョな門番だぞ?どう考えてもお前たち何者だ!身分証を見せろってなるじゃん?


「あのー、身分証とかは…」


おいこら、いらないこと聞くなよ。


「ん、何を言ってるんだ?この国は全ての者を受け入れる国、ラビリスだ。腕自慢の冒険者達が、世界最大の謎である大迷宮を攻略するために冒険者ギルドに集う自由の国だ。身分証を提示してもらったところでなんの意味がある?」


そ、そうなのか、じゃあ犯罪者とか、他の国の諜報員とかも余裕で入り込んでるかもなのか?


「そ、そうですよね。他の街での癖が抜けてなかったみたいで…」

「そうかそうか、ここは特殊だからな!はっはっはっ!そうそう、ガラの悪い連中や、詐欺師なども簡単に出入りできてしまうから気をつけるんだぞ!変なのに騙されて迷宮攻略の戦力が減るのは御免だからな!」


おおーよかった、他の街ではやっぱ身分証いるんだな。適当に言ってしまったけどセーフだ。

にしても…。


「あの、俺たちが迷宮攻略にきたってなんでわかったんですか?」

「は?お前ら迷宮攻略以外にこの国にくるやつなんて滅多にいねぇだろうがよ?」

「ん?確かにそりゃそうか…すみません、変な質問しました」

「おうよ、気をつけてな!」

「ありがとうございます」


いい人だったなー見た目怖かったけど…

そして俺たちは真っ先に冒険者ギルドへ向かった。ギルドマスターに面通しをしておくためだ。

冒険者ギルドはわかりやすいことに、この国の、ほぼ中心にものすごく大きな建物が大きな看板をらぶら下げて建っていた。

ん?そういえばステータス見られたらまずくないか?


《神に関係する者のステータスは一切見れなくなっていますよ》


あ、はい。びっくりするじゃないですか。


《どちらにしても急に話すことしかできませんので》


確かにそうですが…。


《ちなみにステータスは見れなくなってても怪しまれるので偽装スキルで程よい感じに変更するのがよろしいかと》


確かにそうですね。ありがとうございます。


《いいえーではまたー》


急にきてさっさと去っていくんだな…

おーい、おーい

ぐっ、もういないか、なんか恥ずかしいじゃないか…

二人にも話しておくか。


「さて、今更だが俺たちのステータスは見られるとまずい、しかし見えないらしいのだ。だが、見えないってのも怪しまれるので偽装しようと思います。」

「あー、そういえば全く気にしてなかったわ、なんでこのタイミングで?」

「さっきふと思ったらウィズ様から信託があった」

「信託!?」

「ああ、言ってなかったな、俺とウィズ様は魔導神と魔導神候補って繋がりがあるから念話に近いことができるみたいなんだ。ウィズ様からの一方通行だがな」

「へー、そんな便利なことできるんだねー」

「勝手に心読まれるしいいことだけではないぞ」

「心を読める!?そ、そうなのね、ウィズ様なら…今度いつウィズ様に会えるかしら…」


会ってどうする気だこいつは…


「ということで二人の分も偽装しておいた」

『あとメルはずっと喋らないが俺の頭の上で何をしている?』

『寝てますよ?ずっと』

「ああ、そうだったのか…よし、入ろうか」


冒険者ギルドに入ると、全身鎧の人、ローブを纏った人、軽装に帽子を被った人など、様々な人達いる。


「ねぇ、この杖譲ってくれない?十五万リラだすわよ?」

「二十万リラなら考えてもいいぜ?」


「おい、この依頼にしようぜ?これなら今からでも夕暮れ時には戻ってこれそうじゃね?」

「確かに、それをうけようか」


「午前中の探索ではたいしていいドロップやかったなぁ…」

「しょうがないさ、低階層じゃあ敵の質も悪いしな」


ものすごい賑わいだ。まさに冒険者という感じの会話が聞こえてくる。

いきなり強面の冒険者に絡まれるとかあるかと思ったが、そんなこともないようだ。

俺たちはそのまま真っ直ぐ空いてるおっちゃんの受付けに並んだ。


「すみません。ギルドマスターにお話があるのですが、いつなら大丈夫ですか?」

「どのようなご用件で?ギルドマスターと直接の面談の場合は要件を先にお伺いしてますが?」

「えーと、内容はですねぇ……」


俺が言い淀んでいると思わぬ方向から助けが入った。

隣で受付をしていた兎の獣人の受付嬢さんだ。

ああ、あの耳もふもふしたいな…。


「あの、もしかして、レン様、ユメノ様、メル様でしょうか?」

「え?あ、はい、そうですが」

「お待ちしておりました。ギルドマスターにも話しは通っているのでどうぞこちらへ」


あれ?話し通ってたの?もしかしてウィズ様?


《そうです》


えー先に言ってよー、てかさっきは去っていったのにまた見てるんですね

そういいながら受付嬢さんのステータスを見る。



名:レイナ

性別:女

年齢:135

職業:ウィズの眷属

レベル:123

HP:56600

MP:58960

STR:9800

DEF:8950

INT:1800

MGR:2100

AGL:11290

LUK:1200


固有スキル

気配察知

気配偽装

高速移動


スキル

格闘術10

剣術5

短剣術6

回避10

縮地10

気配感知10

気配隠蔽10

隠蔽10

偽装10

HP回復力強化10

MP回復力強化10

速読2

料理7

裁縫4

並列思考2

ポーカーフェイス8

話術6


称号

冒険者

気付きし者

受付嬢

ウィズの眷属

神に愛されしもふもふ

もふもふされ隊



強っ!?ていうか最後の二つの称号!!

まさかウィズ様…すでにもふもふされ隊なんてものを!?


《ふふふ、ええ、まぁ》


なるほど、まさしくあなたは俺の先輩だ!いや、師匠!(わたくし)めも精進致しますのでアドバイスよろしくお願いします!!

そんなことを考えているうちに一つのドアの前までやってきた。


コンコン


「どうぞ」


部屋に入ると、マッチョで男前な男が椅子に座っていた。


「お話は伺っております。レン様、ユメノ殿我らが迷宮国ラビリスへようこそ(わたくし)は、ギルドマスターでラビリス迷宮国国王ゲンブと申します。そして、ニュル様の眷属でもあります」

「俺は恩明蓮で、レンと名乗っています。こっちが影護夢乃でユメノと、頭の上のこいつがメルモルドラゴンのメルです。この二人は俺の眷属でもあります。話が通ってるなら特に用があったわけではないんですが、ご挨拶だけしておこうと思いまして」

「そうだったのですか、ではこちらから。大変申し上げにくいのですが、これからこの国で暮らしていく上で(わたくし)がトップという立場におります。皆の前では偉そうな喋り方で話してしまうのをお許しいただけますか?」

「そんな、俺はまだ候補ですから、普通の冒険者と同じように接していただいて結構です。特別扱いも苦手ですのでお願いします。なにか問題が起きた場合もできる限りは自分でなんとかしますので」

「わかりました…では、今からはギルドマスターが冒険者に取る態度に変えましょう。

まずはそこのレイナを専属受付嬢として付ける。これはウィズ様からのお言葉なので変更することはできない。ギルドに関しての説明もレイナからさせよう。後はレイナに任せる。空いてる部屋があるのでそちらで話してくれ」

「わかりました。ではこれで失礼します」

「うむ」


そうしてレイナさんに別室に案内された。



お読み頂きありがとうございます。

次回もよろしくお願いします。

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