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1-13 出会い

1-13 出会い



「大丈夫ですか!俺は治癒魔法を使えます。必要なら手助けしますが?」

「ほ、ほんとうですか!癒愛(ゆあ)を助けてください!お願いします!」


よく見るとそのユアと呼ばれた女性は、左腕を無くし、頭からも血を流していた。


「ヒール」


ユアさんの傷はみるみる消えて行く。


『なんで左腕は治さないの?』

『こんな力軽々見せるものでもないだろ?』

『ああ、確かにそうね。命に危険でもない限り手助けし過ぎない方がいいよね』


「他の方も怪我治しますね、ヒール」

「おお、ありがとうございます」

「助かりました」

「本当にありがとうございます。回復役の癒愛が倒れて、魔法以外の攻撃が効きにくいのに魔法を使えるのは癒愛だけだったので、なかなか苦しい戦いで…」

「そうですね、騎士団の方々もここは新しい迷宮で、五層までならスライムしか出ないので安心だと聞いていたのですが、まさかスライムに物理攻撃が効きにくいなんて…」


なるほど、確かに低階層ならある程度レベルがあれば物理耐性に気付かず進めてしまうかもしれないな。

となるとこいつらはそこまで高レベルじゃなく、騎士団ってからにはどこかの国に所属しているって感じか…

あまり深く関わらない方が良さそうだな…


「では俺達は先へ進みますので」

「待って下さい、何かお礼を!」

「いや、礼なんていいですよ。回復しただけですし」

「す、すみません。少しいいですか?」

「ん?さっき左腕無くしたユアさんでしたっけ?気が付いたんですね」

「ええ、詳しいことは聞きました。助けて頂いてありがとうございます。私達はリリー神聖国の者です。どうしてもお礼をしたいのでお名前と住んでいるところだけでもお教え下さい!」


どうするかな…礼なんていらないんだが…これ以上問答してもしょうがないしな…


「俺の名前はレン。俺達はラビリスに住んでいる。ギルドに行けば住んでる場所もわかると思う」

「わかりました、レンさんですね。ではまた」

「ええ、また」


そういうとユアさん達は去って行った。


その後は順調に進んで行った。

五層まではスライムだけだったが、六層からはオークがでてきた。しかもオークまで物理耐性あり…


「この迷宮はほんとに物理耐性だらけだな…」

「ほんとにね、面倒臭いことこの上ないわね」

「そうか?俺はありがたいことこの上ないが?」

「そりゃレンくんはねぇ」

『お腹すいたー』


メルよ、ほんとにお前は食欲ばっかだな…


「よし、じゃあとりあえず次の十層に着いたら家に戻ろうか」

「そうね、にしてもさっきの人達はリリー神聖国とか言ってたけど、あそこって戦争間近だったよね?」

「だな…でもま、あんだけ弱ければ戦争に参加することもないだろ?それよりあいつら…日本人っぽくなかったか?」

「確かにそうね…でも私のクラスメイトじゃなかったし、それにリリー神聖国ってことは勇者召喚じゃないんでしょ?」

「わからねぇぞ?トゥーリオだけが召喚できるとは限らないしな…」

「確かにそうね…お礼に来た時にでも聞いてみる?」

「そうだな」


そんなことを言っている間に十層に到着し、家に帰った。

お読み頂きありがとうございます。

次話もお読み頂ければ幸いです。

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