第拾弐話
遅れました。すみません((。´・ω・)。´_ _))ペコリ
「紅………あの……さっきは…」
翠が謝ろうとしているが紅は何も喋らない。
と言うか動かない。
何故なら………
「翠君無駄だよ?彼……寝てるよ?」
そう、これが伝説の「立ったまま寝る!」である。
「何で寝てるの!?」
「まあ、だいぶ疲れてたしあの状態で第二段階やれたのも奇跡だね。来るの分かってたら雑魚相手にあんな体力消耗する攻撃しなかったんだけどね………」
第一段階つまりは虫型インブル相手にオーバーキルした結果、次の戦闘で疲れが大きく出たのである。
「あの、その第一段階とか、第二段階とかってなんなんですか?それにギルティローズって…………」
「質問は一つずつ!逃げも隠れもしないんだから…………でも少しめんどくさいことになったな〜。中国の方から来たってことは………」
「あの………質問……」
自分の世界に入りかけた学園長を止める生徒。
本当にどちらが生徒か分からなくなりそうである。
「ごめんごめん。で第二段階とかについてだよね?第二段階って言うのは………」
この世界に存命するインブルには現在確認上、第三段階まだあると言われている。
第一段階。日本周りにいるような虫型インブル。インブルの中では極めて弱い状態である。
第二。日本には居なかったが、他国ではよく居るインブル。紅が倒した人の形を模した竜人のような姿。力はさほど変わらないが人形なのですばしっこい。
第三段階。アメリカ、中国、ヨーロッパなど、主要な国によく現れる。主に竜の姿をしている。倒せる人は極々一部である。
「つまり日本の周りにいたインブルは皆………」
「そう。雑魚だよ。」
翠は自分の無力差を悔やむ。
雑魚と言われる第一段階に殺されそうになった生徒も居るのだ。
それは自分がその雑魚より弱く全く戦力にならないという事だった。
現に翠も第二段階に殺されそうになった。
第三段階でもないインブルに。
つまり今の生徒は……………無力と大差ない。
「そして、ギルティローズについてだよね………んー話しても良いんだけど、とりあえず帰ろうか」
3人の近くに帰投用のヘリが向かってきた。
「君も休むといいよ。落ち着いたら学園長室に来たらいいよ。」
落ち込んでいる翠、寝ている紅、そして考え事をする学園長。
ヘリの中はとても静かだった。