戦い?
短文。限りなくギャグ。
『俺たちにだってやらなくちゃいけない時があるんだ…』
拝啓
誰か様。決して十五の自分には送ってないぞ。どっちかって言うと、二十歳の自分に送りたい…いやいやそんなことを言いたい訳じゃないんだ。誰か、誰でもいいから助けてくれ…!
俺は今、戦ってます。
何かは…俺の口から言うのもおぞましい。よく聞いてくれ、確かに悪いのは俺だったんだ。昨夜頑張ることを放棄した俺が悪い。だが――。
『記述ばっかだなんて聞いてねーぞぉぉぉぉぉ!!』
おっと失礼。魂の叫びが思わず漏れてしまった。もし口から出ていれば俺は即刻退場だ。いや、やつを甘く見ていた。今までこの教科は記号が比較的多かったからどうにかなるかと思っていたのに…。夏休みを機会にビフォアフターするなんて聞いてないぞ。それなら俺の好きなアイドルが実は顔をビフォアフターしてて、ビフォアフターのビフォアの部分を見て幻滅してた方がまだ可愛い。って、それは今は関係ない!とにかく今はこの状況をなんとか脱しなければならない。
『くそっ、せっかく昨日記号選択専門鉛筆を作ってきたのに…。これじゃあ意味がない!』
無駄な努力とかその間に勉強しろよ、とか言うなそこ。俺はこれが精一杯の努力なんだ。
『と、とりあえず記号だけ解くか…』
そうだ。ここでボーッとシャーペン握ってても仕方がない。なら、とりあえずコロコ…専門鉛筆を使う方がいいだろう。え?問題を読んで選んだ方が確実じゃないのかって?…それができたら俺はコロ…専門鉛筆なんて作ってない。アーユーオーケー?そこ、発音悪い言うな。俺は日本人だから仕方がない。
さて、記号はとりあえずコ…専門鉛筆で乗りきった。次はどうしようか…なんて言うまでもないな。
『よし、寝る!』
俺は諦めて、机の上に突っ伏して夢の中に落ちていった。
当然その教科で俺は欠点をとり、先生に補習プリントを渡されることとなりました。
…うん、まあだから俺が言いたいことは。
『鉛筆に頼んないで、自分で答えた方がいいと思う!』
敬具