表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
高校生幹事長   作者: 源綱雪
二年生編
84/240

税制調査実習

僕達のクラスでは、税制を改める実習をしています。なんかこののりは……政府案に繋がっていく流れ?とするなら、僕も頑張る。

まずは法人税の税率を最高80%まで高めよう。所得税も80%にしよう。消費税は廃止するし、自動車関連税は増税します。増税幅は今の5倍にしよう。証券税制を累進課税にしよう。

あっ、利之のノートはちゃんと返しましたよ。

議論は、5時間続いて、僕の提案通りになったんですけど、逆に恐いよ。僕のような子の意見を取り入れてくれるのがいいのか不安だから。

なぜ、今こんなことをやっているかって?政権運営に余裕が出てきたからじゃダメかな。仮にも社会民主主義政権なんだから税制を改めることを躊躇する理由なんてないんです。仮にも、今の税制は弱いもの苛めになっているから。

本当は大人がすればいいんですが、逆にしがらみが多いのかもしれない。

終わって、僕と夜叉節さんと利之は政府税制調査会に出た。

僕達「お邪魔します」

総理「お邪魔なら来るな」

僕達「学校で出来上がった税制案をお持ちしました」

総理「ちょうど良かった、今欲しかった資料だ。見せてくれ」

僕達は、案を総理に見せている。総理は見て、これを叩き台にするとおっしゃった。

僕達は、これは子供が作った案なので、大人に比べて幼稚なところがあるかもしれないって言ってたんですが、逆に、総理からは純粋な心を持っている子の意見だから真剣味があり、参考資料より発見することがあると言われました。

僕達は、政府の税制調査委員会を退席して、それぞれの家に帰った。

家に帰ると、姉さんと目が合った。

「おかえり、一丸ちゃん」

「ただいま、姉さん」

「さっさとお風呂を済ましてね。ご飯はその後よ」

「うん。分かった。姉さんは?」

「私はもう済んだから、出る時にお湯抜いといてね」

「はーい」

僕は、お風呂に入った。自分のイデオロギーは何かを考えてみる。僕は自由生命党にいる。党は、自然な緑の再生を信条としている。そして、社会民主主義を目指している。それは党の考えである。けど、僕は考えれば考える程わからなくなるんだ。どうしようかな?取り敢えず保留にして、お風呂を出た。

着替えを済まして(パジャマ)机に座ると、もう既にご飯が並んでいた。姉さんは、僕のご飯をよそって、言った。

「体は大丈夫?」

僕は嬉しそうに答えた。

「うん。至って元気です」

「そっか、良かった。食べましょうか」

合掌して、食べ始める。

「「いただきます」」

姉さんは、税制について話しだした。

「いい、一丸ちゃん。税金っていうのは、貧しい人から取ってはいけないの。お金が有り余っているところから貧しい人へ流して国民の生活の安定を図る再分配機能があるのは忘れないでね」

僕は姉さんのこんな聡いところに憧れています。いつか姉さんのように成れます様になりたいって思っています。

「うん、分かった。姉さん」

僕を育ててくれて、考え方も教えてくれる姉さんがいて、僕は幸せものです。ご飯もおいしかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ