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高校生幹事長   作者: 源綱雪
二年生編
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東京で会う

僕は、中津さんとよしちゃんに議員会館で会った。陳情ではないらしいんだけど、じゃあ、何の為に来たんだろう?

話を聞くと、二人は中津さんとよしちゃんが同棲を始めたってことを言いに来たんだって。ついでに僕の顔を見たかったからだって。それはいいんだけど。

「へっ?何で中津さんの背中にいるの、僕」

「子育て練習」

何で?

「子育て練習の相手としてちょうどいいの」

「かずちゃん、体つきも顔も子供だからって」

よしちゃん……中津さんって僕をそんな風に見てたんだ。

「僕泣いて良い?」

「止めとけ、カノンの思うつぼだ」

中津さんって、僕を同世代って思って無いんだ。(そうじゃないかと思ってたけど)

中津さんの背中って温かいなzzz・・・

「可愛いわね、あどけない顔」

「カノン、それくらいにしとけ。本当に可愛いけど」


僕は布団の中で目を覚ました。あれ?僕のズボンがオシメに変わっていた。よしちゃんが横に座っていたから、何で僕がオシメをしているのかって。

「あ、それはカノンの仕業だ。まあ、実際は僕がしたんだが」

えっ、中津さんはこのオシメ姿を見てたんだ……

「オシメ姿を見せたが、お前に指一本触らせてないし、着替えも見せてないから安心しろ」

本当、それだけが救いです。中津さんが来る前に着替えよう。


「なんだ、もう着替えたの?つまらないわね」

「カノン、何をしようとしていたんだ?」

中津さんは手に哺乳瓶を持っていた。僕にミルクを飲まそうとしていたんですね。赤ちゃん用のミルクの缶が見えますよ。

「あの~、僕に何をしようとしていたんです?」

「ミルクを飲まそうと……赤ちゃんみたいに」

やはり、僕は子供扱い、下手すると赤ちゃん扱いをされる。権力者だけどね。……

権力を持っているからといって年に見えないんだね。

年に見える様に付け髭を買おうかな?って思ったその時、中津さんが、君は付け髭を買ったら駄目と言われた。

僕は幼い容姿を治そうとしているけど、治らない。中津さんとよしちゃんに年相応の顔で会いたかった。

僕はよしちゃんと中津さんと一緒に議員会館から議員宿舎に移動して、僕の部屋に迎え入れた。そうなると思っていたから、昨日ヌイグルミを隠していたんだ。見付からないといいんだけど。

中津さんは、戸という戸を開けて回っている。

あっ、そこは開けちゃ駄目です。

犬や猫のヌイグルミが大量に出てきた。しかも、既に中津さんはヌイグルミが誰のものか察しているようです。僕の方に来た。

「相変わらずね。お姉さんの趣味とは違っているし、私が小さい時にあげたより多くあるじゃない」

僕の弱みを握って何する気?

「じゃ、これ飲んで」

渡されたのは哺乳瓶です。これ飲んだらいいんだね。

チュウチュウ……げっぷ

「飲んでいる姿も可愛いわね」

え~と、僕どうしたら大人っぽく見られるのかな?

「この写真は宝物ね♪」

あの~、僕その写真が出回ると不味いんだけど……

「それ、どうするの?」

「私と義文の家宝にするわ」

僕が二人の子っていう誤解されたら困るんだけど。

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