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高校生幹事長   作者: 源綱雪
二年生編
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行政刷新実習

僕達の二年生の最初の実習は、行政刷新の実習です。財務省、経済産業省、金融庁の事業仕分けです。総理には上げません。

言い忘れてたけど、僕達の担任は宇治先生です。(僕、利之、亀井さんは持ちあがり。夜叉節さんは、先生と初対面)

僕は財務省のを仕分けることになった。亀井さんは金融庁の仕分け、利之と夜叉節さんは、経済産業省の仕分けをすることになった。

僕は最初に外国為替特別会計の仕分けに入った。

「アメリカ国債はもう買わないことにしませんか?」

「相手国の財政はどうする?」

「今はそんな事を考えられる状況に無いと思うし、いざとなれば相手国内で何とかするでしょう」

僕は、日本の国内が大事なことを言った。他国の財政はその国の問題だから、日本が支える必要性がないってことです。

「日米関係はどうする?」

「国債を購入しなければ維持出来ない関係だったら、切っても仕方ないでしょう」

金の切れ目が縁の切れ目なら切っても良いよね。

クラスの中では、外国為替特別会計の仕分け結果は、アメリカ国債の購入停止となった。

亀井さんは、金融庁をしていると思っていたんだけど、聞こえて来たのは防衛省関連です。戦闘機の購入停止や軍船・装甲車の購入停止を話合っている。ん?亀井さんって防衛大臣だったはず……まさか、政治に反映させるんだろうか?まあ、金融庁には仕分けをする必要性がないようでしたから、やったんじゃ。

利之と夜叉節さんは、経済産業省の仕分けをしている。かなり白熱しているようです。大量生産・消費の仕組みを変えるための仕分けになっているようです。

仕分けの実習が終り、夜叉節さんと利之と亀井さんで実習の感想を言い合っている。

「亀井さん、どさくさ紛れに防衛大臣の仕事になってなかった?」

「あはは、バレてたか。ウチの仕事は難しいのよね。実習がいい機会になって、防衛省改革をしようかなって思ったわ」

「あからさまだぞ、亀井」

「私達は、経済産業省だけど、仕事に影響をさせないような結論にしたわ」

「流石、熟練者ですね」

「一丸もそうだろう?」

「うん」

この歳で熟練者なんて烏滸がましいけど、年齢としては、やり手って意味で言っているんです。

僕が一番見かけの年齢と役職、やっている内容のギャップが大きいんだろうけどね。

まあ、授業としての実習と仕事としての政治を分けるのは当然なんだよ。

「そう言えば、同定の実習が今年はないみたいなんだけど?」

「一丸、それは先生に聴いたんだが、今年はそれを使う職務はないので、行わないそうだ」

無論、利之は受けてはいないんだけど。

「えっ、利之達はそんな事を勉強してたの?」

「あ、俺は受けてはいない。一丸が受けていたんだ」

クラスが違ったからね。

「団体献金を何に使っている?」

と、亀井さん。

「生徒会に預けた」(僕)

「児童福祉施設に寄付した」(利之)

「赤十字に寄付した」(夜叉節さん)

性格が出ていると思う。僕は、自分でお金の管理できないという能力的なことが現れているようです。

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