代表選
僕達の学校には政党(会派)に属して無ければ退学なんだけど、今日は緑の代表選の日です。2学期の期末テストを使って、一年生と二年生が選ぶんです。
僕と利之と亀井さんは出馬しない約束をしているんです。後、夜叉節さんも(学内政党又は会派)その約束をしているんです。
僕達の学校行事としての緑の代表選は、4時限目にあるんです。
緑の代表選が始まりました。候補は長馬先輩、伊吹先輩、そして、喜多見さんの3人で緑の代表を争うことになったんです。
一番優位に立っているのは、長馬先輩です。防衛大臣としての経験を強調している。
二番手には、喜多見さんです。ドラフトで選ばれた人間であることを強調しています。3番手には、伊吹先輩です。何もセールスポイントがないんです。
3者3様といった感じですが、伊吹先輩って只の先輩ってだけの様な気がする。長馬先輩は、国会での発言をあまりしていない気がする。喜多見さんは、18禁の映画を見に行ってなかったっけ?
そして、演説の後に投票があり、僕は喜多見さんに入れた。
結果は、一位喜多見さん・二位長馬先輩・三位伊吹先輩ですが、過半数を取った人がいなかったので、決選投票になった。二位、三位連合をされると面倒です。
決選投票は点数票ではなく、一人一票であったんです。僕は両陣営からお菓子をごちそうになっちゃった。
決選投票が行われ、喜多見さんが勝ったんです。僕は喜多見さんに入れたんです。
~喜多見さんの就任演説~
私が緑の代表になった喜多見です。一年生ですが、新年度の生徒会選挙は、15取りたいと思っていますので、学年末試験は満点を100人程度必要です。さらに、例年通り選挙協力を社会とします。そして、私が生徒会長になりたいと言っています。
終わってから僕は喜多見さんに呼び出された。
「何ですか?」
「これをあげようと思ってね?」
あけてみると、お菓子の詰め合わせが入っていた。ポテトチップ(薄塩、海苔)、チョコレート、クッキー等です。
「ありがとうございます」
僕はお礼をしたんですけど、何故くれたのか分からなかった。そこで、理由を聞いてみた。
「でも、何で僕にくれたの?」
「君の顔が可愛らしかったからかな」
僕、餌付けされてる?
代表選挙が終り、副代表、書記の選定が新代表の手によって進んでいる。副代表になったのは長馬先輩です。亀裂を修復したいっていう考えなんだろうけどね。書記は喜多見さんの双子の弟の昌樹君になったんです。この人も少し大人びて見えます。顔が端正です。
就任演説の一発目に、甲子園に出ようって言い出した書記、代表も乗り気です。
でも、僕達の学校に野球部はないんですけど、どうする積もりだろう?と思っていると、新代表が、一年生と二年生の男子から選抜すると言ってしまった。
メンバーは次の様に決まった。
一番 原口 二年生 ショート
二番 中川 二年生 サード
三番 阿蘇 二年生 セカンド
四番 九万 一年生 ファースト
五番 福田 二年生 ライト
六番 田仲万樹 一年生 センター
七番 渡貫 二年生 レフト
八番 松居 一年生 キャッチャー
九番 宗夫 二年生 ピッチャー
これ以外の男子は、応援団だと言われた。
ん?言い出しっぺが入っていない気がする。
そう、監督をする積もりだったんだ。




