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高校生幹事長   作者: 源綱雪
一年生編
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就任

4月1日の朝

「一丸ちゃん、起きなさい」

僕は姉さんに起こされた。

「後、5分だけ」

「もう。遅れても知らないわよ」

「今日なんかあったっけ?」

「何言っているの!!初仕事の就任会見があるでしょう」

そうだった、忘れてた。

「何処行けばいいんだっけ?」

「永田高校よ、早くしなさい。私もついて行ってあげるから。後、ご飯を食べなさい」

僕はご飯を食べて、身だしなみを整えて、姉さんと一緒に家を出た。そして、電車に乗って移動したんだ。

五十分後、永田高校についた。姉さんは、そのまま、国会に行ってしまった。

僕は、掲示板で、自分のクラスを確認しようとした時に、僕は、案内人と会った。

「虹君ですね?」

「はい」

「では、こちらに来て下さい。クラスは後で見ればいいでしょう。君は中道コースだ」

えっ!?クラスを早く知りたいよ。大切なことだしさ。しかし、案内されるままに、控え室についた。そこには、先に来ている人がいた。

「お早うございます」

「お早う」

誰だろう、このお兄ちゃん。

「お兄ちゃん、誰?」

「俺はこの学校の新入生の前田利之だ。」

「僕も、新入生で虹一丸っていいます」

「で、おまえも何かの就任会見があるのか?」

「うん。自由生命党幹事長だよ」

「実は、俺は国民党幹事長だ。中道コースと言われた」

先に、夜叉節さんの会見

『私は、夜叉節秀子です。この高校の新入生よ。今日付で社会自由党幹事長に就任しました。よろしくお願いね』

僕達も会見の時間になり、

「はじめまして、僕は虹ー丸っていいます。今日付で自由生命党幹事長に就任しました。この高校の新入生で、中道コースに所属します。よろしくお願いいたします」

「俺は国民党幹事長に就任しました前田利之といいます。この高校の新入生で中道コースに所属します。よろしく頼みます。」

会見が終わると、2人でクラス発表を見に行くと、僕の名前があった。

「1組だよ」

「俺は2組だな」

その時、不意に、後ろから声が…

「国民党幹事長と自由生命党幹事長ね?」

「そうですが、お姉さん誰?」

「私は夜叉節秀子。3組の新入生で社会自由党幹事長よ」

「あっ、党本部に行って、引き継ぎしなきゃ。2人も行った方がいいよ」

「じゃあね」

その後、党本部に行って前幹事長との引き継ぎを行って帰宅した。

「一丸ちゃんの1学期の成績で国会日程が変わってくるから、頑張りなさい」

「えっ?」 どういうことなんだろう

「臨時国会が、期末試験の成績で10日変わってくるのよ」

「どこで聞いたの?」

「国会で質問したのよ」

なんだが自分の能力向上具合で政治日程が変わってくるのは責任重大な気もするんだよね。それはいいとして、引き継いだお金の管理どうしよう…

「口座分けちやえば?」

「姉さん、僕の考えていることがよくわかったね?」

「だてに親代わりしてないわ」

翌日、僕は銀行に行って、新しい口座を開いて、自分のパソコンからメールをしてた。 献金リストをくれたから、比較的楽に終わるんだけど…

<各位 お忙しい中申し訳ありませんが、新しい口座に入れて下さい>

これがその文面、企業や、団体に送ったんだ。


僕は党の仕事を粛々と行っている。けど、何か忘れている様な・・・

「そう言えば、後2日で入学式だよな!宿題も忘れない内に済ましとこう」

《-…こそ、…けれ-のような法則をなんという》

あっ、これは掛かり結びの法則だ。

<AB=DE,BC=EF,∠ABC=∠DEFの時の合同条件は>

これは簡単だ。二辺とその間の角がそれぞれ等しいだ等と1日で終わらせちゃった。



そして…5日の入学式

「本校に入学おめでとう。君たち300人はここで3年間学生生活を送る訳だが、頑張って欲しい。以上」

これが校長先生の言葉

各コースの人数 中道 240、右派 30、左派 30

党派人数 緑 220 民主 10 公暗 10 自由資本 20 社会 20 共産 10 人民 10

その後、クラスの担任の宇治(ロザ○系)先生のお言葉

「このクラスの者は保健の授業を受けなくて良い。但し、生態学と生物分類学を代わりに受けてもらう。」

へぇー、ラッキー保健は僕の唯1つの苦手科目なんだよね。

クラスを出ると、前田利之君に声をかけられた。

「おい、虹、今日から与党の会合があるのは知ってるな?」

「それは当然…」

忘れてた…

「忘れたとは言わないよな?」

「当たり前じゃないか」

「本当だな?場所は理科準備室だ!遅れるな。4時からだぞ」

4時から会合だけど、服装は…私服か。家に帰って着替えようと。お気に入りの洋服有るからね。

家に帰った僕は箪笥の中からお気に入りで大人っぽい物を出して着替え、再び学校へ戻った。まだ2時間以上あるから、図書室で何か読んでいよう。3時半を過ぎて行かなきゃとも思うけど…読んでいる本が面白くて止められないよ。どうしよう…僕はその本を借りる手続きを行って、本を閉じて理科準備室へ向かった。

理科準備室では、社会自由党幹事長の夜叉節秀子さんが来ていて、国民党幹事長の前田利之君を待つばかりだった。

「悪い、悪い。調べ物をしてたら遅くなった。」

「「何を調べてたの?」」

「いやぁ、この部屋がどこだったか探してたんだ」

「それって、迷子ってことじゃない?」

「そうとも言えるな」

「私でも迷わなかったのよ?」

「そうはいうが、俺も初めてだぜ」

「もっと簡単な場所にすれば良かったね」

ここで喧嘩されたら困るので仲裁をした。

「さぁ、会議始めるよ。最初は自己紹介からだ」

「長馬義則だ。中道2年で防衛大臣だ。宜しく」

あれ、何で幹事長以外の人が来ているの?3党の幹事長会合じゃなかった?

「おい、虹、何不思議そうにしてるんだ」

「あのね、長馬さんは内閣の代表として来て下さっているのよ」

「な、なんだ」

そういうことだったのか!はやくいってよね…

「さて、今日の内容だが」

「高校無償化法案の成立期限だったわね」

「僕は20日までに成立させたほうがいいと思います。」

「俺もなるべく早く通した方がいいと思うのだが…。夜叉節の意見は?」

「私は、慎重に議論して、25日がいいと思うわ」

「そうだな、夜叉節の党の政策だしな、虹、25日でいいな?」

「うん。」

「よし、決まりだ。長馬さん、頼みます」

「心得た、閣議でそのように報告しよう」

会合はこのあとすぐにお開きになり、家路についた。


おまけ

生徒会の事情(無所属1)

実は、新入生で何党に入るか決めずに立候補しての当選らしいんだ。一丸の知らない人なんだろうけれど。

仮入学の時に決めずに入学式で決めるらしい。

あの決まりは、入学後に適用される。本当は入学後に政党の離脱もできるんだけど、1週間以内に他党へ入党か、新党届けを出して、党を作らなきゃ退学しなければいけない。

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