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高校生幹事長   作者: 源綱雪
3年生
231/240

国立

一丸、夜叉節、利之以外の生徒政治家を含む受験生は前期試験の日を迎えた。本命として真面目に取り組む人が殆どであるが、一部には東大の滑り止めとして沖縄の国立を受ける不届き者もいた。ショタコンの女子の一部なんだが。

一丸も国立を受けて進みたかったのであるが、政治家であり、東京にいないといけない、姉の母校ということで桜丘大学に行かざるを得なかった。また、先生方の緊張感が半端ではなくなるということが国立に進めない理由の1つであった。

他の人が国立を受けている間、一丸は卒業旅行に行っていた。


一丸サイド

僕は、3党幹事長で卒業旅行を楽しんでいます。行き先は北海道で流氷を見に来ています。僕は、利之に抱っこされ、利之と夜叉節さんの子供は夜叉節さんに抱っこされています。他所から見たら二人の子供と両親になるんでしょうね。網走で流氷を見ることが出来てます。

「あっ、凄い」

僕は少し興奮してます。

「これは見事なもんだ!!」

「本当ね」

そして、利之と夜叉節さんの二人を残して知床に移動しました。但し、泊まるホテルは同じです。

知床の大自然に圧倒されていますけど、ここって世界遺産なんですね。熊さん(飼われてます)とかカンバの幼樹に会えました。

幼樹の可愛いらしさっていったらうさぎさんより上です。うさぎさんも可愛いんでしょうけど、僕は断然幼樹ですね。小さい枝に可愛い葉っぱを付けているのは可愛いとしか言い様ないんです。

知床を離れて利之達と合流して、ホテルに向かいました。

ホテルでは二人と赤ちゃん、僕が一緒の布団で寝ました。利之、僕、赤ちゃん、夜叉節さんの様に並んで。これでは、僕は赤ちゃんの兄に見えるかもしれないんです。ホテルの受付の人にも一家での旅行客として見られた節もあるので、卒業(前祝い)旅行をしているとは思われないんでしょうね。

サイドアウト


石部サイド

私は、沖縄の国立大学を受験している。私の学力ではこの大学しか無かったの。私立では、偏差値37以下の大学しか受からないということであった。大学のなかでも5流の処しか受けられない私と旧帝国大学に受かる力を持ちながら政党の育成計画で私立に進むアイツとは大きな違いがあった。

サイドアウト


一丸サイド

次の日、利之と夜叉節さんは札幌市時計台に連れて行ってくれました。札幌市時計台を後にして、札幌ドームで野球観戦(オープン戦)をしている時のことです。日本ハムvs中日の試合の観戦をしていたんですけど。

「東京で観戦するよりムードねぇな」

「確かに・・・札幌にいる感覚はないですね」

「そうね、一丸ちゃん」

札幌にいる感覚はありませんけど、野球を観ているというリアリティーはありますね。

野球を観終えると飛行機に乗って羽田へ戻りました。

羽田では二人の結婚式の事を話し合っていた夜叉節さんと利之。僕は横で聞き役に徹していました。

サイドアウト


夜叉節サイド

私は、利之と結婚式の計画を立てていたんですけど、式場をどこにするのか纏まらなかった。

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