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高校生幹事長   作者: 源綱雪
3年生
168/240

大型連休前

僕は、授業を受けています。と、いっても自習なんだけどね。

自習だから・・・当然、はしゃぐ人も出てくる訳です。

「ショタ幹、抱っこさせて」

「あら、あたしが先よ?」

「何で?」と、僕は涙目になっている。

「御免ね?あたしら苛めるつもりないのよ。可愛がりたいだけ」

僕は、少しボケてみた。

「相撲の可愛がり?」

「何よ、なぐったりけったりしないわよ!?猫とか犬とか赤ちゃんみたいに可愛がりたいのよ」

「僕、同い年に見えて無いんだ・・・」

「見える訳ないでしょ、ショタ幹。可愛い顏をして何言ってるの」

結局、ショタコン達の腕の中で眠らされてしまいました。


目が覚めると保健室のベッドの上にいました。周りにいるのは、夜叉節さんと利之です。

「全く、あの二人にも困った人ね、利之」

「そうだな、秀子」

「どうしたの?」

「暢気ね、一丸ちゃん」

「暢気だな」

僕は何をされたんですか?と、不思議そうな顏をしていると

「あの人達は自分の子って思っているみたいで、一丸ちゃんに幼児のパジャマを着せようとしていたの」

え~!?僕の尊厳は何処に!?それに僕は受験生の立場だけど、権力者なんだよ!?権力者を自分の子供として扱うってどういうことなのさ!!

僕は、保健室を出て、夜叉節さんと利之と一緒に帰りました。


次の日、また自習だったんだけど、夜叉節さんと利之が二人で僕を護る様に座ってくれたので、ショタコン達は近づくことができなかったんだって。僕は、ショタコン達から何もされなくて嬉しいんです。

サイドアウト


夜叉節サイド

自習の最中に一丸ちゃんがショタコン達に言い寄られているみたい。寝ちゃったら、抱き締めて、保健室に連れて行かなきゃね。


眠ったので、一丸ちゃんをショタコン達の腕より奪って、保健室に連れて行った。勿論、背中に乗せてですが。

ベッドに寝かせて、少し安心した。あのショタコン達は触らせたくないわ。

この子の寝顔は何時見ても可愛い。私がショタコンだったら間違い無く襲っていたわ。ショタコンでないだけ良かったと思いなさいね。


一丸ちゃんが起きた。まだ、寝ぼけている。私と利之は一丸ちゃんと話をして、一緒に帰ることにして、私達二人と手を繋がせて帰った。


次の日、私達は一緒に登校して、一丸ちゃんを利之と私で挟んで座っているんです。一丸ちゃんにショタコン達が近づかない様にね。

「ねぇ、今年は国会どうなるの?」

一丸ちゃんは、心配性だわ。

「私達は関わらなくても良いわよ」

「でも、幹事長だし・・・」

「でももくそもないわ。大丈夫よ」

幹事長でも、私達は受験生なんだから国会に出る暇はないのよ。


昼休みになった。私達は、屋上に移動して、ご飯を食べようとした時・・・一年生の女子が来た。

「丸ちゃん、いた!!」

えっ!?この子、一丸ちゃんを指差して丸ちゃんって言ってる。一体なんなのかしら?

私は牽制の意味を籠めて聞いてみた。

「丸ちゃんって誰?もし、一丸ちゃんのことだったら、失礼よ?仮にも先輩なのよ」

その子はあっけらかんと、一丸ちゃんに抱きつこうと近づいている。

「止めなさい」

私は、一年生の顏を叩いて一丸ちゃんを隠した。私達の大事な子だものね。

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