学●模試
僕は、破防法の改正案を纏めた次の日から、模試を受けることになったんだ。模試で僕は文系を選択することになった。理系でも良かったんだけど、姉さんの命令で・・・
僕の目指す生態学は文系の要素と理系の要素のバランスでいうとどちらも半分づつ必要だってことなので、姉さんは文系を受ける様に仰ったんです。
僕のレベルではまだ充分とはいえないんだって。四年間みっちりとすれば素材の良さと相俟って凄いレベルになるんだって。僕のことはこの辺で止めるね。
夜叉節さんは理系を受けることにしたそうです。工学に興味津々だそうです。
次は利之です。利之は理系を受けることにしたそうです。理系のなかでも数学と化学に興味津々なんです。
亀井さんは文系を受けることにしたそうです。大臣をやっていて、経験から法律学をやりたいって言ってた。
豊臣君は、文系を受けることになった。和歌や俳句の研究者になりたいらしいんだ。
足利君は、就職するために、模試を受けなかった。
とりあえず、この模試は、マーク式で簡単に答えられるのですが、問題を作った人との感性が合わないと国語は厄介なんだ。
僕の苦手な方式です。記述や論述なら得意ですけどね。
朝イチで足利君に希望する仕事を聞いてみている。
「足利君、どんな仕事したいの?」
「俺?決まっている。営業マンをしたい」
「営業マンって?」
「ああ、見込みだが一件受けることになったけど、9月解禁だな」
「進学しないんだね?」
「ああ、働きたい」
足利君は、働く方が良いらしい。僕は大学入試を受けることを選択されてます。大学は行くつもりだから良いんだけどね。
サイドアウト
夜叉節サイド
私は、理系を受けることにした。物造りで、赤ちゃんの洋服を作りたくなったのよ。生地によってはアレルギー性を示す物があるそうですからね。本当は大学受験しないのだけど、三人で同じ事をしようと利之に言われたのよね。私は利之が好きだから、彼の言うことに従うわ。結婚したいしね。社会自由の党首からは利之との結婚、子作りを黙認すると知らされてますし、子供が産まれるまで黙っていてあげると言ってくれました。
サイドアウト
利之サイド
俺は、理系に興味があるけど、分野は決まっていない。多分、理学部になっているだろうとは思っているけどな。
俺は、化学物質の事には他人よりは詳しいんだ。数学は、秀子と同じ程度で、化学物質の知識量に比べて不足している。俺の好きな化学物質は、模試では全く出てこなかった。この物質は、解毒の薬であるそうです。死んだ細胞の中にある物質であるからな。
サイドアウト
亀井サイド
ウチは、模試に不安があるけど、頑張るしかない。ウチは、三人の中で成績は一番悪くて情けないのよ。大臣をしていたウチは時間がなかったので仕方無いって言われてるのですが、悔しいのでこの模試で一番を取って見返すわ。
サイドアウト
この日の模試結果は、虹一丸がトップ、二番手に夜叉節秀子、三番目に前田利之、最下位に亀井前大臣が入った。(あくまで4人の中での成績)




