転校生
永田高校に転校生が来ます。故郷のあの子
僕の学校に転校生が来た。幼友達の三富義文君だった。勿論、僕のクラスだったりする。
「あっ、かずちゃん。僕、秘書をやったげる」
「よしちゃん、秘書って疲れるだけだよ?」
まあ、僕ははっきり言えば嬉しいんだけど…よしちゃんは大丈夫かな?あのさ、秘書ってすごく難しい仕事の訳だし…幼友達が潰れちゃうのって嫌なんだけど…其れに、今まで忙しく感じたことないし…
「何、考えているの?かずちゃん。断れないよ、君の姉さんの御願いだったしね」
僕って信用ないのかな…僕は僕なりに頑張っているんだけどね!!まだ足りないのかな?もっと頑張れってことなのかな!?
「何か勘違いしているみたいだが、かずちゃんが頑張り過ぎて、潰れないことを願って御願いしてきたんだ」
えっ、こないだのあのこと、よしちゃんは知らないはず…自分も話さなかったし…
「まっ、お前が限界を超えて頑張るのはいつもだしな。それで体を壊してしまう何て何度も見てきたからな」
こいつ、痛いとこ突いてくるな…事実だから言い返せない…
「それでブレーキに成ってやれと言われた」
サイドアウト
数時間後…
よしちゃんサイド
僕は秘書になったんだけど…あまり変わらない。幼なじみだからって、もう少し言葉を硬くしても関係が壊れないのに。軟らかい言葉の方が疲れないんだけど。気にしすぎたよ。それよりは公私の区別をちゃんとしようよ!?公の時、命令口調で、義文って呼び捨てでいいからさ。
「何かあった、よしちゃん?」
幼なじみの延長線上じゃないよ、幹事長。
「いえ、とくには」
それよりは、幹事長と秘書として接しようよ。いつもなら、よしちゃんかずちゃんでいいからさ。
公務を終わらせて、かずちゃんの家にいる。
「かずちゃん、今度遊ぼう」
「そうだね。よしちゃん」
その日はそれで更けていった。




